ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

宇宙戦艦ヤマト2202について その8 ―2話:助けを求めて?―

昨日申し上げた通り、今日は「論」という一文字を消し去ってみました。

随分と気楽になった感じがします(しません)。

自爆するガトランティス

大きな文字で自爆と書くと迫力がすごいですね。『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第二話は、いきなりガトランティス兵が自爆する所から始まります。このガトランティス兵は、第一話で撃ち落とした大戦艦の乗員です。

ガミラスではこの「ガトランティス兵が自爆する」ことが知られていて、それを防ぐ為の処置方法も既に確立されているようです。

これは2199との矛盾を防ぐ為の設定でしょう。

しかし、彼等もまた「愛の戦士たち」であるという第四章の物語を目にした時、そしてザバイバルの「自爆をやめる」という行為(斉藤が蘇生体だから?)を目にした時、この「処置」に関しても何か一山あるのではないか、と期待を寄せてしまっている自分もいます。

アンドロメダ空母はアリかナシか

先に述べておくと、私はアリ派です。デザインは「滅茶苦茶カッコいい!」とは思っていませんが、ジワジワと来るような魅力があると私は思います。

活かし方次第では、現在叩きまくっている方の評価も少しはマシになるかも。

艦橋から伸びた飛行甲板が特徴的なので、カメラをあの飛行甲板を舐めるようにして動かしつつ、艦載機を発進させるシーンを描けば今よりもカッコよく見せられそうです。

何より、ヤマトにはいざとなれば音楽という必殺技があるのですから、アンドロメダ空母の活躍が期待される第五章では、カッコいい音楽と共に見たいものです。

古代進は地球を救ったぞー!

特に言うことはありません。幸せになってください。とっくに幸せだそうですが。

節電くんや、アンドロメダ就役グッズの描写が生活感あって良いですよね。

バッキャロー!

語り尽くされていることではありますが、2199で主人公ばりの心情変化と成長を見せているのが南部康雄君です。

大砲屋の息子、波動砲の威力に感銘を受け、その使用を常に推し続ける。

そんな彼も、沖田艦長の背中を見て育ったのでしょう。

「星巡る方舟」では、そんな彼の成長した姿を見ることが出来ました。

そして、それを受けてのこのセリフです。

旧作では、一人の元ヤマトクルーの、アンドロメダに対する形容し難い、やりきれない思いが現れたセリフでした。

しかし2202では、波動砲艦隊構想を推し進める地球政府に対するヤマトクルーの理想と現実のギャップに揺れるやりきれない思いを、かつて波動砲を支持した南部君が言葉に出すという、少しバックグラウンドが複雑なセリフになっています。

祈っている人、助けを求めて――

古代・島は真田の研究室を訪れ、テレサの通信(この時はテレサとは知りませんが)を目にします。

「遠い星の戦士たちよ あなたたちに すべてが」

テレサの言葉はそれだけ。「イマ……キョダイナ……」などと言った旧作に比べると随分と情報量が少ないように感じられます。正直、私なら「何だこれ」で終わる。

しかし、古代君は違います。

「祈っている人、助けを求めて」

行くべきです、と言った古代君。

真田さんも含め、これを救難信号と捉えているのです。

心で理解している、というセリフがあります。

私にはこれを救難信号と捉えるのは難しいですが、彼らは心で理解しているのです。

これぞコスモウェーブ、高次元生命体テレサの力といった所でしょうか。

昨日取り上げた、沖田十三の霊体による「命だよ」演説。

これで特攻へと踏み切った古代君の姿は、これに重なるのかもしれません。

という訳で、上に赤字で強調しておきました。

コスモタイガーⅠはアリかナシか

これも、アンドロメダ空母と並んで賛否のあるメカです。

いつものように、私はアリ派です。動いていると、素直にカッコいいと思います。

興味深い点が一つ。

このコスモタイガーⅠは小林誠副監督によって、シームレス機とコスモタイガーⅡ(バージョンK)の要素も取り入れつつ新規にデザインされたものなのですが、

第四章パンフレットに掲載された、玉盛氏によるコスモタイガーⅡのバリエーション案に、コスモタイガーⅡの下部にコスモゼロのようなパーツの付いたものが登場します。

これ、ちょっとシルエットが似てるんですよね。コスモタイガーⅠに。

だから何だ、というお話ですが、2202のメカは今の所、石津さん・玉盛さん・小林さんの三者によってデザインされているようです。

作品として、統一感を持ったデザインを取ることは重要ですから、このようにデザイン面で似たような部分があると言うのは決して悪いことではありません。そういう意味で少し嬉しかったので、今回紹介してみました。

帝星ガトランティス、前進!

「地球か……」と大帝が呟くだけでこれです。

第四章でも「そろそろ見飽きたな」と呟くだけです。

「喉が渇いたな」と呟けば、ビールが出てくるんでしょうね、たぶん。

サーベラー、白銀の巫女がパイプオルガンの演奏を介して白色彗星を操っているということは、第四章で強調されます。

第二話のこのシーンを振り返ってみると、「前進!」の掛け声と共に鳴り響くパイプオルガン。

当たり前ではありますが、この頃からこの設定はきちんと描写されていたのですね。

第五章では、新たな巫女が目覚めるようです。

終盤にかけて、この設定がどのように活かされていくのか、注目したいと思います。

ここで終わるのかー!と唸った第一章

古代進がキーマン中尉と出会い、白銀の巫女が彗星を前進させた所で、第二話すなわち第一章「嚆矢篇」が幕を閉じます。

海外ドラマのような展開を目指すと言われた2202。

それを踏まえて劇場へ行っているのに、それでも少し悔しい終わり方でした。

ほぼ満員の新宿ピカデリーの空気も「ここで終わるのか」という雰囲気に包まれていたのを覚えています。

このように、ある意味で2202はテレビ向きではあるのですが(引っ張られるストレスに対して、一週間後というスパンが丁度いい)、この第一話・第二話はテレビ向きとは少し思えません。

というのも、2202は福井さんも仰っているように、第四章までかなりの我慢を強いられます。我慢して我慢して、第四章から急加速をするようです。

今でこそ熱心なヤマトファンが観客ですからある程度の我慢もきくでしょうが、もっと違う層に訴えることとなるテレビ放送になると「序盤で切られてしまうのでは」という不安も過ります。

とはいえ、劇場上映、売り上げの成功なくしてテレビ放送はあり得ないでしょう。

これからも、ファンの一人としては我慢してついていきたいものですね。