外を歩いていると、目がかゆくなる季節ですね。
いきなり4話と5話をセットにし始めたので、いよいよ手抜きか?とお思いでしょう。
手抜きかどうかと問われれば「イエスでありノー」(実写版案外好きなんです)と答えることとしましょうか。
2話の時みたいにエピソードを追いかけてもいいのですが、今日は「艦長代理」というテーマを書いてみたいと思いましたので、4話と5話をまとめることにしました。
サブちゃんとまこっちゃんの話とか何回見ても泣いちゃうくらい大好きなんですけどね。今回はスルーしておきます。
いいのです。3話の時だって雪のエピソードすっ飛ばしたし、いいのです。
えー、今日も細かなセリフ違い等あるかもしれませんがご了承ください。
艦長代理を務めてほしい。相応しい人間は、お前しかいない。
さて、第4話は、この言葉で始まると言っても過言ではありません。
真田が、恐らく副長の権限で(?)古代を艦長代理に任命します。
ここで注目したいのが、真田のこの発言です。
沖田さんの決断力がそうだったように、
真田が、沖田艦長の姿を古代進に重ねていることは明らかです。
そして古代も、この時はゆうなぎという軍艦の立派な艦長です。少なからず、沖田艦長のことは意識していたはず。
そこへ、”沖田艦長の代わりとして”ヤマトの指揮を執れ、という真田。
決して嫌ではなかったでしょう。嬉しかったかもしれない。でも古代は、
怖い、怖いんです。
と漏らします。どこかにいる沖田艦長に向かって。
波動砲は使わない、でも波動砲を使わないことで多くの人間が死ぬかもしれない、波動砲を使うかもしれない。どうしたらいいんだ、と古代は一人波動砲口に立つのです。
それに対して、どこかから聞こえてくる声。
古代、覚悟を示せ!(お前の、指揮官としての覚悟を。)
いえ、どこかから、ではありません。すぐ後ろに沖田が立って、古代にそう告げたのです。ハッとする古代、そこにはもう誰もいない。
ところでこれ、何なんですかね? コスモウェーブが飛んできているという訳ではないはず。かといって、幻影とも思えません。まぁ、それは置いておきます。
覚悟を示せ問題は、波動砲関連としていずれまとめることにしましょう。
いつもいずれまとめるとか言ってますが、ちゃんとまとめてるんですかね、私は。
まぁ、いいのです。
沖田の子供たちがゆく……
名台詞にたどり着きました。このセリフを補完する絵として、今回「さらば」にはない”英雄の丘上空を飛ぶヤマト”が追加されましたね。他の所で見たような気もしないではないですが、いいシーンでした。
この「沖田の子供たち」という言葉、当然ながらその対象はヤマトクルー全員なのですが、艦長代理という役割を承ったばかりに、この言葉はほぼすべて古代君が背負うことになってしまいました。
全員で、背負う。
第四章のこのセリフも記憶に新しいですが、この頃はまだ違います。
波動砲問題を一人で背負っていた古代君。
それは同時に、沖田艦長の影を一人で背負っていたということです。
そのことが、この4話・5話でははっきりと、よそ者の手によって浮き彫りになります。
沖田の子供たちがゆく、の前のシーンをここで挙げておきましょう。
古代「艦長代理・古代進です」
藤堂「……5分だけ待つ」
この藤堂の間です。ヤマトクルー全員に説得を試みた後、古代艦長代理が返答し、この謎の間が生まれます。
この謎の間にあるのは「艦長代理」という言葉だと私は考えます。
ヤマトには、沖田の代理がいる。
沖田の育てたクルー達が、艦長の不在を乗り越え飛び立とうとしている。
あの艦に、沖田はまだ生きているのだ。
「沖田の子供たちがゆく」
と、あの名台詞に繋がっていくのではないかと私は考えます。
では、続いて5話に向かいましょう。
狙うは旗艦ただ一隻。ぶつける覚悟で進め!
沖田艦長は、そういう人です。
反乱艦・宇宙戦艦ヤマトの討伐を命じられた山南は、グラビティダメージで戦闘能力が落ちた他のアンドロメダ級を置いて(確かこういう設定だったはず?うろ覚えですが、確かに他のアンドロメダ級は演習でも砲撃していなかったような)、単艦でヤマトと対峙します。
アステロイドリング……そんなカビの生えた代物で……
こう言っている山南の声は、楽しんでいるようにも聞こえます。
死中に活。それがヤマトであり、沖田十三だったのです。
古代進率いる宇宙戦艦ヤマトは、アンドロメダの正面、ギリギリを通過して逃げ切る戦法を採ります。最短ルートで、一番相手が追いかけにくいルートです。
これと同じことをやったのが、上記の沖田艦長。2199、15話のセリフです。
山南の説得を一蹴し、ぶつける覚悟で、古代進はまっすぐアンドロメダに向かう。
一歩も退かない。そんな姿を見て、山南がこう一言。
あんたの息子は、とんだ頑固者だ。沖田さん……
――あんたとそっくりだ。
私には、山南がそう言っているように聞こえました。
このヤマトとの対決を通じて、山南もまた、ヤマトを動かしているのは沖田の息子たちだと、沖田が育てたクルー達だと、改めてここで認識しているのです。
ヤマトにはまだ、沖田さんがいる。
だから、彼はレリーフをヤマトに託したのでしょう。
この4話と5話では、地球連邦防衛軍に立ち向かうヤマトの姿に、沖田十三の姿が重なります。
たとえ不確かでも、それに賭けねば、勝てぬ戦もある。
人は、間違いを犯す。もしそれが命令であったとしても、間違っていると思ったら立ち止まり、自分を貫く勇気も必要だ。
死中に活を見出さなければ、この包囲を破ることはできない!
そのことに、藤堂も山南も気づいているのです。そして、他ならぬヤマトクルー達も、薄々それに気づいています。
だからヤマトクルー達は無意識の内に「艦長代理」に責任を押し付け、
古代進は「艦長代理」として、無意識の内にそれを背負い込んでいるのでしょう。
今日のお話は、こんな感じの結論です。
「背負う」というと波動砲問題が大きくクローズアップされているのですが、それ以外の部分でもこの構図が表れているのではないか、と考え、何となくまとめてみました。
2199の沖田の姿と2202のヤマトの姿を重ねることで、少しでも2199と2202の連続性を感じていただければ幸いです。
それにしても、2199の沖田の名言は大抵PVに入ってますね。ありがたいですなぁ。