ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

アポロノームにまつわるコメントに返信します。

こんにちは。

昨日、通りすがり様より、

 

ymtetc.hatenablog.com

 この記事へコメントを投稿していただきました。アポロノームを肯定する立場の私に対して、アポロノームを否定される立場からいただいたもので、非常に議論の参考になるご意見でした。また、他の皆さんにも考えていただきたい問題でしたので、改めて記事を起こして返答する形をとることにしました。

まず、コメントでご指摘いただいたのは以下の3点です。私の解釈で要約してますのでご注意ください。

  • 1点目:アンドロメダのデザイナーについて。艦橋部分は松本零士氏、船体部分は宮武一貴氏で、艦橋後方に小林デザインの飛行甲板を設置したことは松本デザインに対する冒涜である。
  • 2点目:艦橋後方に火薬庫となる格納庫を設置したことは、SF的・ミリタリー的に見てもあり得ず、センスがない。
  • 3点目:only oneのアンドロメダをone of themにしてしまったことが、アンドロメダの唯一性を消し去ってしまった。

以上の3点です。非常に分かりやすく、肯定派の私としても納得のいく批判です。

今日はこの3点に関して、私なりの返答をしていきたいと思います。

  • 1点目

まず1点目に関しては、私自身も同意します。松本零士氏がデザインした艦橋後部に飛行甲板を付け加える形となったアポロノームですが、新規デザインとしては独創性が物足りず(艦橋デザインはそのまま)、既存デザインを活かすという点では既存デザインの良さを消し去っている(既存の艦橋デザインを台無しにしている)、というデザインですから、私が付け加えたように「冒涜」と取られても不思議ではありません。少なくとも敬意は欠けていると考えます。

また、

ymtetc.hatenablog.com

この記事で述べたように、「プラモ=立体物」から逆算してデザインされているとすれば、小林氏本人があたかもプラモデルを自己流に改造するかのような軽いノリでアポロノームをデザインしたと考えることもできます。もちろん、プラモデル等の二次創作の世界では如何に改造するもクリエイターの自由ですからいいのですが、シリーズ最新作の公式メカとして登場させるとなると、元デザインに対する敬意も含めて微妙な判断と行動が要求されますよね。

この点から言っても、敬意が欠けているというのは指摘し得るかと思います。

  • 2点目

2点目に関しましても、理解できるポイントではあります。そもそもあの程度の格納庫に戦闘機がどれくらい入るんだという問題もありますし、艦橋後部に「格納庫」なるものを設置しただけで、船体のデザインがそのままというのは空母としておかしなデザインだと言わざるを得ません。

しかしながら、この点については少し私の考えを述べさせてください。

私は、アポロノームの格納庫デザインが明らかにおかしくなっていることについては、「プラモメーカーの意向」が反映されている可能性もあると考えます。それは、プラモデル化にあたって、「なるべく新規のパーツを減らしてコストカットをしたい」という意向です。アンドロメダとアポロノームの船体を共通化することで、新規パーツは主として艦橋周辺に制限されることになりますよね。

ymtetc.hatenablog.com

 この記事で紹介した「シナノ」では、私見の限りでは船体後部をヤマトに比べ少し大きくしようという意図が伺えます。本来であれば(現行のアポロノームより)もう少し合理的な形でアンドロメダ型空母をデザインすることも、小林氏は可能であったと思います。

ということで、船体を流用したまま、という要求のもとにアポロノームはデザインされ、その結果として、格納庫関連において非合理的なデザインとなっている可能性もあると私は考えます。

  • 3点目

3点目に関しましては同意しかねますが、単なる趣向の相違だと考えます。私自身はアンドロメダ量産に関しても容認派ですから、それ以上に深い部分での相違はないかと思います。アンドロメダはオンリーワンだというご意見も、よく分かりますし。

  • おわりに

以上、通りすがり様のコメント欄での指摘に即して、それに返答する形で私の意見を述べました。このような記事が書けたのも、重要なポイントがナンバリングして整理されていた、通りすがり様の見事なご指摘があったからこそです。

通りすがり様、「通りすがり」とのことですが、これからもコメントいただけると嬉しいです。そう思えるくらい今回は勉強し、また深く考える機会を頂けたと思っています。他の方も、気軽にコメント頂けると私も勉強になります。私も気軽にブログをやっている側面がありますから、至らない部分も多いかと思いますので。

通りすがり様、今回は本当に、ありがとうございました。