こんばんは。ymtetcです。
この間の記事で「このCMにドン引き!」みたいな形で復活篇のCM(特報?)リンクを貼ったのですが、それが案外面白そうに見える内容であることに気がつきました。
その理由は単純で「予告編から想像できる物語」が本編よりも面白いからなのですが、ならばもう少し動画を見てみよう、ということで、今日は書いてみます。
特報2(?)
- 「ブラックホールが、突如太陽系に出現。人類は美しき星・アマールへの移住を決意。ヤマトは、その護衛にあたっていた」
まず、このあらすじ紹介がいいですね。特に
「ヤマトは、その護衛にあたっていた」
の一文がドストライク。
私はヤマト2の出だしが好きなんです。何故かというと、当たり前のようにヤマトが飛んでいるからです。ヤマトが飛ぶ時って、大抵地球の危機じゃないですか。それはいいのですが、危機の時にしか飛ばないというのも嫌で。ヤマトも平時に馴染んでいて欲しいんですよね。これが私の「俺ヤマト」(笑)。
この動画のナレーションや絵を見ると、そういう話かと一瞬期待してしまいます。
実際、リアルタイムで26年ぶりの発進ということもあって、そんな雑な扱いはせずに割とじっくり「ヤマト復活」を描くのですが……。
──アンドロメダも主力戦艦も量産される世界で、何故、ヤマト復活なのか?
このタイミングでヤマトが復活する意味、がピンとこないのも、復活篇の問題点かもしれません。「全人類の願い」?よく分からない。
考えられることとしては地球の危機にあって神格化されたのでしょうかね。ヤマトがあれば勝てると。この辺りは敢えてボカしているんでしょうけど。私がモヤモヤしたところです。
それならばむしろ全力でボカして欲しかったなと思います。そう、ヤマトをあらかじめ飛ばしておけばよかった(しつこい)。
- 「生き残るべきはヤマトではない、地球だ!」「被害拡大! ヤマト、耐えられません!」「宇宙戦艦ヤマトをなめるなよ!」「お父さん、地球を助けて!」
この一連のセリフの繋ぎ方、魔法です。
この折原のセリフは本編にありましたっけ? 美雪の名セリフがなかった話は有名ですが、こちらもなかったような記憶。
さて、このセリフの繋ぎ方が魔法だなと思うのは、見事に「地球の命運をかけ、敵要塞との決戦、ヤマトの被害拡大、危機的状況からの逆転」をミスリードしていることです。
実際は「生き残るべきはヤマトではない」のセリフはラストに急遽挟みこまれた、唐突な大どんでん返しのシーンで使われました。
敵要塞との決戦も、別に地球の命運をかけたかかけてないか、その時点では分からないような戦闘。
大村のセリフは、唐突な特攻シーン。しかもこの人、ヤマトじゃなくてシナノに乗ってるんですよ。ヤマト艦載の攻撃艇ではありますけど。
そして美雪のセリフはない。
予告編のミスリードは世の中にありふれていますが、期待外れにも程があるなぁと(笑)。
予告2(?)
- 「連合全軍を挙げての地球艦隊殲滅を決議する」
このセリフ、興味を誘いますよね。これまでのヤマトになかった敵じゃないですか。
復活篇には、石原慎太郎氏の原案に基づいて政治をモチーフにした要素が出てきました。これも批判の対象になりましたが、逆に政治ドラマとして最後まで突き詰めていけば面白かったかもしれません。アマールの解放で(ステレオタイプながら)政治ドラマが終わり、残りがファンタジーとなってしまったのは残念でした(この構成、シン・ゴジラとちょっと似ている??)。
あとは……上に書いたものと同じですね。
とにかく「決戦」を煽りすぎた感があります。
単純ですが、『さらば』よろしく地球の命運をかけた決戦にして、ヤマトをたくさんボロボロにすれば、物語の出来を超えた満足感があったのかなと。
後者に関しては西崎監督が悪いです(笑)。なんだよ「可哀想」って!(笑)
でも、それも愛なんでしょう……。
以上、復活篇のCMを振り返ってみて、浮かんだ私的改善案をまとめると
- ヤマト復活の理由が曖昧なので、いっそのこと冒頭からヤマトを飛ばしてみる
- 復活篇の政治ドラマは中途半端なので、全編徹底して政治ドラマにするか、前半の政治ドラマをもっとステレオタイプではない視点から描くべき(どうすりゃいいんだよ)
- 敵との最終決戦は地球の命運をかけて行われるべきだった、『さらば』の焼き直しでも、違う結論を出せればいい(どんな結論だよ)。
こんな感じでしょうか。
最近の私的改善案の問題点はハッキリしていまして、()内で突っ込んだように、具体案を提示できないところなんですよ(笑)。
「こうしたらいいんじゃね?」と言う癖にアイデアは出さないという、一緒に仕事をしたくない無責任なタイプ……とすると何だか卑下しすぎの感がありますが、これが私なりのベストです。1年弱ブログを書いてきて分かったのですが、私はアイデアがフッと浮かんでくるタイプのようです。逆に、浮かんでこないとさっぱり何も出てこないという。頑張ります。