ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

『ヤマト2205』前後編説──「白い2205」と「黒い2205」……のはずが

こんばんは。ymtetcです。

まずは、前回の記事を振り返りましょう。

ymtetc.hatenablog.com

『ヤマト2205』が映画ならば、『2202』ほどの制約を受けずにシナリオを作ることが可能で*1、それ故に『2205』は『2202』よりも期待できる……。

そんな内容が、前回の記事でした。

今回は、前回の記事の最後で触れた「前後編」説に目を向けて『2205』がとる方向性を探ってみました。

それが、「前後編」から一歩進んだ「白/黒編」説でした。

そもそも「前後編」説の根拠は、松竹の『2205』HPに二つのタイトルロゴが掲載されていたことにありました。二つのタイトルロゴとは、白バックに黒文字のタイトルロゴと、黒バックに白文字のタイトルロゴのことです。

よって私は「白/黒編」説を提唱する……

はずでした。

なんと今日、改めて松竹のHPを確認するとタイトルロゴが一つしか確認できません。www.shochiku.co.jp

想像するに、メディアにおけるタイトルロゴの使用パターンとして、環境に応じて白背景と黒背景を使い分けられるように『2205』公式側が配布したものが、あの二種類のタイトルロゴだったのでしょう。

私の戦いは、ここで終わり……

 

にはしません。

「白編」と「黒編」だと仮定していた私がどんな記事を書こうとしていたか、今日はこれから書いてみたいと思います。というのも私が今日書こうとしていた内容は、別に『2205』が前後編でなくとも成立する内容だからです。

 

さて、『2205』の展開については皆さまも様々に予想・想像・妄想していることと思いますが、今回の『ヤマトマガジン』が多くのヒントをくれました。

確かに、『2205 注目情報』と銘打たれたページの情報量は少なかったかもしれません。しかし、結城さんの特集と鼎談が多くのヒントを残してくれています。

特に、私の「白黒編」説にきっかけを与えてくれたのは、玉盛さんです。

玉盛さんは、『2205』を「新しい日常」と表現します*2。ガトランティスとの戦いで疲弊した地球が復興していく、そこから始まる物語であることを明かしてくれているのです。

振り返ってみれば、『2202』ではその始まりからガトランティスとの戦争が描かれました。アンドロメダの出現も、華々しい地球の復興というよりは、急速に戦時体制を再建していく地球の”闇”として描かれました。

しかし『さらば』の冒頭は、「新しい日常」が少しずつ不穏な空気に呑まれていく、そんな光景を描いていました。だからこそ、「地球はまだ、この事実を知らなかった」というナレーションが重く響いたのです。

その意味で、『2202』の冒頭は旧作を踏襲していなかったと言えます。

そして『2205』もまた、旧作『新たなる』とは少し違う冒頭を描くようです。

地球・ヤマト側に関して言えば、旧作は『2』の直後からスタートしました。再び英雄の丘を訪れ、新たな顔と新たな決意を乗せて新たなヤマトが旅に立つ。こういった流れでしたね。

一方『2205』は、前作のラスト(西暦2203年)から少なくとも1年半が経過しています。

そこで「新しい日常」が描かれるのです。古代進と雪が結婚していてもおかしくありませんし、生まれたばかりの小さな子どもがいてもおかしくありません。新生地球連邦防衛軍も描かれる可能性大です。その中で、宇宙戦艦としての「ヤマト」がどんな役割を与えられているか、も描かれるでしょう。

「ヤマト」は999人の乗組員を乗せることができるので、練習艦として描かれる可能性もあります。とすると、かつてのヤマトクルーたちは新しい職に就いているかもしれない。そこで古代進は戦後、どんな仕事をしていたのか……。

「新しい日常」と新たな脅威、漂う不穏な空気──こうして見ると、『2205』の冒頭は旧作『さらば』の雰囲気に近いものになるかもしれませんね。

ということで、この予想を私は「白黒編」に当てはめようとしていました。

つまり、「白編」はホワイトな明るい展開。日常からスタートして不穏な空気を漂わせつつも、ヤマトが未来への希望を胸に新たな旅に出る。そして、新たなクルーを乗せたヤマトが新たな脅威に直面して……エンドロール。「黒編」はダークな重たい展開から、その解決。こう予想したのです。

 

はい。これは別に、前後編でなくても成り立ちます。

冒頭、新たな脅威の気配を漂わせつつ、平和な地球を描く。ヤマトが新しいクルーをのせて旅立つ。しかし中盤、ついに新たな脅威に直面する。終盤に向けて、解決。

非常にシンプルな構成ですが、「映画」だとすればこれくらいの枠組みでもじゅうぶん基礎となり得るでしょう。

もちろん、『2202』のように個々のキャラクターにそれぞれの(『2205』としての統一的な)ドラマが与えられることが前提ですが。この点についてはかなり福井さんと岡さんを信頼しているので、私はあまり心配していません。

 

今日はこれくらいに留めましたが、『ヤマト2205』の内容予想については私も色々と思うところがあります。これについては、また記事を改めたいと思います。

それでは!

*1:もちろん「三幕構成」などの”黄金比”も存在しますが。

三幕構成 - Wikipedia

*2:『ヤマトマガジン Vol.6』28頁