こんばんは。ymtetcです。
このブログではここまで、『2202』の振り返りが多かったですよね。もちろん、今後もいくつかの切り口から『2202』を考えていきますが、そろそろ最新作『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』にも目を向けていこうと思います。
そこで今日は、『2205』を考えていく上で欠かせない作業である「既出情報の整理」の結果をここに共有したいと思います。
私の手元にある情報が中心になります。全ての情報を網羅することは私にはできませんので、ひとつの「叩き台」になればと考えます。
ソースは原則、脚注にて補完します。
〇『ヤマト2205』基本情報
上映時期:「ネクストウィンター」(2020年2月3日時点)*2
上映形式:「短期決戦」(2020年2月3日時点)*3、「映画」*4
原作:西﨑義展、製作総指揮/著作総監修:西﨑彰司、監督:安田賢司、シリーズ構成/脚本:福井晴敏、脚本:岡秀樹、キャラクターデザイン:結城信輝、メカニカルデザイン:玉盛順一郎・明貴美加・石津泰志、音楽:宮川彬良、アニメーション制作:サテライト*5
〇作品の内容について
- 舞台は『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』の3年後*6。
- 徳川太助がヤマトの乗組員になる*7。
- 「ネクストジェネレーション」にあたるヤマトクルーの活躍が「かなり描かれる」*8。
- 新しい戦闘空母がデスラーの乗艦になる*9。
- 対ガトランティス戦後、復興していく地球の「新しい日常」が描かれる*10。
〇作品の方向性に関するヒント
西﨑彰司(製作総指揮)
安田賢司(監督)
- (『ヤマト』は)「ストーリーも魅力ですが、キャラクターとメカも重要な要素だと考えている」*13
- (これまでの『ヤマト』作品の)「イメージから離れすぎることをしてはいけない。でも、全く同じ物にならないよう、これまで以上の重量感や激しさを演出してみたい」*14
- (キャラクターについて)「どうやったら親近感を感じ取ってくれるか、人間味を与えることができるのか、そういった点を大事にしていければ」*15
- (メカについて)「見せ方を探りながら新しい映像表現をお届けできるようにしていきたい」*16
- 「作品がこれまで大事にしてきたものを守りつつ、新しい魅力をお届けできるように」*17
- 「『2205』では新しいストーリーだけでなく、キャラクターの新しい面を描いていきます」*18
福井晴敏(シリーズ構成・脚本)
- (クリエイターとして今後どういったことを意識するか、という一般的な質問に答えて)「どんな形であれ今を生きている人たちが観たり聞いたりするものですから、観る前と観終わった後では、世の中が少し違って見えるような、現実に応用可能なものを今後も提供していきたいなと思います」*19
玉盛順一郎(メカニカルデザイン)
- (新監督・新スタジオで作る『2205』へ向けて)「また『2199』の時のスピリットにもう一度つないで作れたら」*21
〇デザイン関連
(コンサート「ソノ・トキ・キミ・ト」や同フィルムコンサートで公開されたものを除きます。)
キャラクター関連
- 古代進*22:新規デザイン。髪が伸び、より大人びた雰囲気。旧作シリーズ後期の「若い大人・古代進」デザインに目を配っている印象です。
- 森雪*23:新規デザイン。古代同様に、大人びた雰囲気です。
- 徳川太助*24:新規デザイン。ヤマトの制服を身に纏っています。
- 新キャラ男子*25:ガミラス人か地球人かは不明。髪型にはキーマンの面影を覚えます。『ヤマトマガジン』6号に掲載されている新キャラ男子も同じキャラクターのデザインでしょうか。他のキャラクターが明確にヤマトの制服を身に纏っているのに対して、こちらのキャラは意図的に服装を明かしていないように見えます*26
- 新キャラ女子*27:ヤマトクルー。アヒル口が印象的な女性キャラです。微笑む表情と凛々しく叫ぶ表情の二つの表情設定画が掲載。髪にはアホ毛が生えており、『2199』を思い出させてくれます。
- 新キャラ女子*28:ヤマトクルー。敬礼をしている設定画が掲載。上の新しい女性キャラと同じキャラクターかもしれませんが、私は違うキャラクターだと見ました。こちらの画をみる限りは、『方舟』の市川純の雰囲気に近いデザインです*29。
メカ関連(地球⇒ガミラス⇒暗黒星団帝国/デザリアム、の順)
- 新型空母*30:地球側新規メカ。全通甲板空母もしくは主力戦艦の航空戦艦型。玉盛さんのデザインによるものだと思います。『2202』のアンドロメダ空母とは全く異なるデザインで、ファンの間で「キエフ級」と俗称されるものに近い印象です*31。
- 新型パワードスーツ*32:(おそらく)地球側新規メカ。腕部の形状からして、機動甲冑の後継機として登場するものと思います。ただし今回は「人間が入って操縦する」ということを意識してデザインされたもののように見えます。機動甲冑と似たパーツはありますが、小林デザインではなさそうです。
- デスラー戦闘空母*33:ガミラス側メカ。上述の通り、デスラーの乗艦となるようです。デザインは石津さんで間違いないと思います。ダロルドの正常進化版あるいは上位互換型といった印象です。艦橋部がデウスーラ1世/ドメラーズのような形状になっているところも特徴でしょう。
- 旧プレアデス/ガリアデス*34:暗黒星団帝国側メカ。旧作のイメージを崩さずディテールを進化させ、よりシャープな現代風にリファインされています。
- 旧掃討三脚戦車*35:暗黒星団帝国側メカ。頭部は旧作のイメージを踏襲していますが、下部が未公開ですので三脚戦車であるかは不明です。もしかしたら、今回公開されたものは旧作の「パトロール戦車」にあたるものなのかもしれません。
- 旧自動惑星ゴルバ*36:暗黒星団帝国側メカ。旧作のシルエットを踏襲しつつも、主にライト(窓?)関係のデザインがかなり洗練されています。こちらはまだラフデザインという趣がかなり強く出ています。
〇おわりに
ということで、以上、私なりに既出情報を整理してみました。
こうして見ると、まだ福井さん関係の情報が集まっていない傾向にありますね。今のところ『ヤマトマガジン』ではほとんどがデザインの公開で、内容については断片的にしかわからない、ということも言えます。
以前、福井さんが「2205は2202の続編なので一筋縄ではいきません」と語っている文章をネット上で目にした記憶があるのですが、今回の作業ではその情報にあたることができませんでした。
とりあえずは、これらを土台に『2205』を考えていきたいと思います。公開へ向けて「『2205』とは何か」を最も雄弁に語ってくれるのが恐らく福井さんであろうことを思えば、現在福井さん関係の情報が集まっていない、ということも少し面白く感じますね。
また、他に情報があればコメント欄にてよろしくお願いします。
*1:宇宙戦艦ヤマト:「2202」続編「2205 新たなる旅立ち」が2020年秋上映 福井晴敏がシリーズ構成 - MANTANWEB(まんたんウェブ)
*2:宇宙戦艦ヤマト:次回作「2205」は「短期決戦」 公開は「ネクストウィンター」 福井晴敏が明かす - MANTANWEB(まんたんウェブ)
*3:同上
*4:『ヤマトマガジン』6号。
*5:『ヤマトマガジン』6号。太字は今作より参加のスタッフ及びスタジオ。
*6:『ヤマトマガジン』4号。『2202』第六章時点で舞台は西暦2203年に移行しているので、実質的には2年後か。
*7:『ヤマトマガジン』6号。
*8:同上。
*9:同上。
*10:同上。
*11:『ヤマトマガジン』3号。
*12:『ヤマトマガジン』4号。
*13:『ヤマトマガジン』5号。
*14:同上。
*15:同上。
*16:同上。
*17:同上。
*18:同上。
*19:福井晴敏が語る“ヤマト・ガンダム論” SFアニメとしての違いは?「NT」「2202」を終え次は?【インタビュー】 4ページ目 | アニメ!アニメ!
*20:『ヤマトマガジン』6号。
*21:同上。
*22:『ヤマトマガジン』5号。
*23:同上。
*24:同上。
*25:同上。
*26:2020年5月12日補足:この記事を書いた後に知ったのですが、名は土門竜介だったようです。地球側新キャラ確定ですね。
*27:『ヤマトマガジン』6号。
*28:同上。
*30:『ヤマトマガジン』5号。
*31:参考:キエフ 宇宙戦艦ヤマト - Google 検索
*32:『ヤマトマガジン』5号。
*33:同上、及び『ヤマトマガジン』6号。
*34:『ヤマトマガジン』5号より。
*35:同上。
*36:同上。