こんにちは。ymtetcです。
〇はじめに
今、『ヤマトマガジン』を読みながらノートを作っています。無論、これを公開するつもりはありません。ですが、今回はたいへん多くの新作情報が随所に掲載されていたので、まとめておきたいと思ったのです。今後の新作について考えていく上では、大切なメモになると考えています。
今日は極力内容の核心には触れないようにしながら、『ヤマトマガジン』の感想を書いていきたいと思います。
〇雑感
今回の『ヤマトマガジン』のテーマは「真田志郎」でした。
なぜ今回は真田がテーマなのか? 実はあまり深く考えていませんでしたが、本文を読んで「そりゃそうか」となりました。それは、『ヤマトという時代』の進行役が真田だからです(笑)。
ゆえに、今回掲載されていた福井さん、皆川さん、岡さん、大塚さんのインタビューは真田を語っているのですが、『ヤマトという時代』についても随所で語っています。その分、かなりの新作情報が我々読者にもたらされたのです。
ですが、今回よかったのはそこだけではありません。
今回よかったのは、真田という存在を軸にして、福井さん、皆川さん、岡さん(『2202』からの新スタッフ)が、改めて『2199』と『2202』を語っているところです。特に、福井さんが『2199』について語っている部分が大変多かった。これは、福井さんの『2199』認識に飢えていた(笑)私にとっては、とても素晴らしいことでした。
真田志郎と福井晴敏、2199と2202
そして今回の場合、福井さんの『2199』語りはこれまでと少し毛色が違います。
福井さんはこれまで、『2199』を「たくさん面白いネタ残してくれてありがとう」(こんな失礼な表現は使っていませんが)くらいのノリで語ることが多かったんです。ところが今回は、かなりの部分で肯定的に語っている。特に、真田というキャラクターの描き方を肯定的に語っていました。そうです。『2199』の弱点と言われがちなキャラクタードラマの組み立てを、福井さんが(割に)高く評価しているのです。これは今後に向けて、かなり前向きな姿勢ではないでしょうか。
しかも福井さんの語り口によれば、福井さんが評価していた『2199』の真田の描き方は、そのまま『2202』に引き継がれているといいます。具体的に言えば、第4話の冒頭と最終話にそれが反映されているようです。これを知って、私の中での『2202』評が少し向上しました(笑)。『2202』には、『2199』から『2202』第26話に至る、もう一つの物語が流れていたのかもしれません。これは少し、『シナリオ編』などを読んで検証したいと思いました。
優秀なるインタビュアー
また、一つ感じたのは、インタビュアーがとてもヤマトに愛着のある方なのだろう、ということです。「ファン目線の質問なのですが」として時間断層と『2205』について訊ねてみたり、旧『新たなる旅立ち』の解釈に至っては福井さんに先んじて熱く語って(?)みたりしていました*1。
そして面白いのが、『2202』を「賛否両論」と表現したことです(13頁*2)。これは『ヤマトマガジン』にあっては”攻めた”表現だと思います。インタビュアーの方は「賛否両論」を口にすることで、福井さんから「旧シリーズに対する想いは本当に人それぞれ」との発言を引き出すことに成功していました(13頁*3)。
さらに、このやり取りに前後して、福井さんは『2202』の反省めいた部分を語っています。これを読んで、私は、福井さんは『2205』を「『2202』と同じもの」と見て欲しくないのではないかと感じました。もちろんストーリーは継続していて、福井さんのアプローチも同じなのですが、シナリオとしても映像としても、『2202』よりさらに進歩したものを見せたい。そう思っているように感じました。一連の会話が『2205』に向けて、かなり前向きな材料であることは間違いありません。
ちょっと嬉しかったこと
なお、ネタバレにならない範囲で言えば、一つ嬉しいことがありました。
福井さんが、『宇宙戦艦ヤマト』の物語を再構成するにあたっては、二つの道のりがあると語っていたのです。「宇宙」か、「戦艦(戦争)」か(10頁*4)、と。この問題意識を福井さんが持っていたことは、「宇宙の戦艦大和」と「宇宙戦艦ヤマトの再解釈」に期待をかけていた私にとって、少し嬉しいものでした。
この二者択一の中で『ヤマトという時代』が選んだ答えは、必ずしも私の求めていたものではありませんでしたが、だからこそ、この映画は私にとって、とても興味深いものになると期待しておきましょう。
〇おわりに
『ヤマトマガジン』との向きあい方は永遠の悩みかもしれません。
中身をあらいざらい公開することが”アウト”なのは言うまでもありませんが、話題の中で記事の内容に触れるのも本当はどうなのか、と思わないでもありません。ですが、突き詰めると何の話もできなくなってしまいます。このバランスがとても難しい。
なので今回からは、これまで以上に「引用」のルールに則っていきたいと考えています。
学生時代を思い出すような話ですが、「引用」にはいくつかのルールがありました。
著作権の引用とは?画像や文章を転載する際の5つの条件・ルールを解説 | TOPCOURT LAW FIRM
このサイトによれば、
1 主従関係が明確であること(明確性)
2 引用部分が他とはっきりと区別されていること(明瞭区別性)
3 引用をする必要性があること(必要性)
4 出典元が明記されていること(出典)
5 改変しないこと
だそうです。
とりわけ大切にしたいのが「主従関係」でしょう。「明瞭区別性」や「出典」に関しては、うまくできていない部分もありましたが概ね意識はできていました。ただ、「主従関係」を必ず意識していたかと言えばそうではない。そんな現実もあります。
引用部分が「主」になってはいけない。あくまで自分のオリジナル部分が「主」であり、引用部分は「従」でなくてはならないわけです。
今後はこの大方針を意識しながら、ブログを進めていきたいと考えています。