ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

なぜ私は『シン・ヤマト』を観たくなったのか

こんにちは。ymtetcです。

月曜日、庵野秀明さんのNHKドキュメンタリーを観ました。映画『シン・エヴァ』にとってはここが一つの区切りですね。ここから興業的にブーストをかけるべく、内容に関する色々な情報を公開していくと思われます。それこそ、本編映像を一部公開することもあるかもしれません。

映画『シン・エヴァ』については、あまり多くの言及はしない予定です。ここ最近、サブブログを毎日書きながら気づいたことですが、『宇宙戦艦ヤマト』以外の記事はとても書きにくい。結局、自分の準備ができていないんです(笑)。もちろん、頭の中に残っていることは外に出していきますが、それにしても、やはり、『宇宙戦艦ヤマト』と比べて書きづらさを感じています。

とはいえ、『シン・エヴァ』を観た際、私の中で「庵野秀明」という人間に対する興味が一層高まったことも事実です。そして同時に、私は「庵野秀明版『ヤマト』」、俗に言う『シン・ヤマト』を心の底から観たくなりました。

それまでは「そう言われれば観たいかな」と思っていた程度だった『シン・ヤマト』という存在に対して、なぜ私は心の底から「観たい!」と思えるようになったのか。今日は、それについて書いていきます。なお、以下の内容は『シン・エヴァ』の内容に直接的に言及したものではありませんが、人によってはネタバレに類するものになる可能性もあります。その点は、予め断っておきたいと思います。

庵野秀明の『宇宙戦艦ヤマト』観が知りたい

なぜ、私は『シン・ヤマト』を観たくなったのか。それは、庵野秀明」というクリエイターの『宇宙戦艦ヤマト』観を知りたくなったからです。

すなわち、先に述べた「『庵野秀明』という人間に対する興味」とほぼ同じ話。要は、私は彼のことをもっと知りたくなった、と言えます。

映画をご覧になった方はもちろんのこと、旧シリーズの『エヴァ』や新劇の『Q』までしか知らないという方でも分かると思いますが、『エヴァ』という作品はやはり「庵野秀明」の生き様そのものです。この作品には、庵野さんの好きなものと嫌いなものが満ちています。それは、今回の『シン・エヴァ』も例外ではありませんでした。

ですが、そもそも私たちは「庵野秀明」という人間について、どこまで理解できているでしょうか。「鬱ぎみ」で「オタク」で「天才」で。そんな漠然としたイメージ、ステレオタイプな枠組みで、分かったつもりになってはいないでしょうか

〇焦らされている感覚

それと同じように、私たちは庵野さんの『宇宙戦艦ヤマト』観を断片的にしか知りません。庵野・西﨑対談、各種の寄稿文、岡田斗司夫さんの回想……。

ところが私たちは、庵野さんの『宇宙戦艦ヤマト』をここまで散々チラ見せされてきました。この10年だけでも『エヴァQ』と『シン・エヴァ』です。『シン』にも、『Q』ほどではないにせよ『ヤマト』へのオマージュがどーんと出てきましたよね。

『Q』でも『シン』でも、庵野さんの『ヤマト』観がばっちり反映されていると思います。例えば有名な「オリジナル版第一作をそのままやりたい(それくらい第一作『ヤマト』が好き)」という部分。これは『ナディア』をセルフオマージュした『Q』に反映されていました。

そして、『シン』で注目だったこの部分も。

質問:ふねを描くことで必須な事は?
庵野:艦隊戦です。撃ち合いです。これは某2199にも足りない!

『シン・エヴァ』での艦隊戦「無いわけない」 : みんなのエヴァンゲリオン(ヱヴァ)ファン

これは、ヤマトの主砲SEを借りてきた『ナディア』にも通じるものですが、『シン』でも、艦隊戦と撃ち合いがばっちり描かれていましたよね。「これが庵野さんのやりたい艦隊戦なのか」と頷きながら観てしまいました。

こうして、『ヤマト』以外の作品で少しずつ、庵野さんの『ヤマト』を想像したくなるような場面が出てくる。特に今回の『シン』では、庵野さんの1970年代をまとめてオマージュするアプローチをとってきました。いよいよ私の「庵野版『ヤマト』」への興味は、この”焦らし”によって決定的なものとなりました。

庵野版『ヤマト』を賛否両論の渦に

『2199』は「出渕裕」というクリエイターの、『2202』は「福井晴敏」というクリエイターの『宇宙戦艦ヤマト』観を知るいい機会になりました。私たちは、彼らの『宇宙戦艦ヤマト』観を映像作品やインタビューの形で目の当たりにして、「そうだそうだ」と頷いたり、「それは違うだろ」と憤ったりしました。

それを是非庵野さんでやりたい。そう私は思います。業界で最も著名なヤマトファンと言っても過言ではない庵野さんの『宇宙戦艦ヤマト』観を、みんなで賛否両論の渦に巻き込んでみたい。それができないままに『宇宙戦艦ヤマト』というコンテンツを沈めてしまうのは、とてもとても勿体ないことだ。『シン・エヴァ』を観てそう感じたのが、私が『シン・ヤマト』を心の底から観たくなった理由です。

〇お知らせ

<サブブログ更新しました>

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