ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

間接的に『ヤマト』らしさが問われたテレビ番組

こんにちは。ymtetcです。

テレビ朝日の番組が「歴史を変えたアニメ」をテーマに番組を制作しました。

本来なら、「歴史を変えたアニメ」を考える時に『宇宙戦艦ヤマト』は外せないはずです。

ところが、この番組で『宇宙戦艦ヤマト』がきちんと取り上げられることはありませんでした。その原因は、一体何なのでしょうか。

原因は、番組の企画そのものにあると言っていいでしょう。

この番組は、「CG」「音」などの技術的なジャンルに分けて、それぞれの部門でエポックメイキング(であったと思われる)作品を紹介する構成をとっていました。つまり、アニメの歴史を変えたアニメではなく、「アニメのCG/音/背景を変えたアニメ」だったのです。

確かに、『宇宙戦艦ヤマト』はアニメ史を語る上で無視できない存在です。しかしながら、具体的にアニメの「何」を変えたのかについては、実は明確ではありません。

それはきっと、私たちが「ヤマトらしさ」を掴めないでいることと無関係ではないと思います。『ヤマト』はアニメの「何」を変えたのか。世間のアニメに対する視線を変えたとよく言われますが、それは一体なぜなのか。何が、『ヤマト』を「歴史を変えたアニメ」たらしめるのか。

作画? 音楽? メカデザイン? テレビ朝日の番組で取り上げられたような特定のジャンルからは、『ヤマト』の歴史的意義を見出すことができないのです。

この話が、このツイートに繋がってきます。

果たして現在、『宇宙戦艦ヤマト』が切り開いた地平の上に立っているアニメーション作品は存在するのでしょうか。世間のアニメに対する視線を変える作品なら、別に『宇宙戦艦ヤマト』でなくともいいのです。『ヤマト』がなくたって、遅かれ早かれ世間のアニメに対する視線は変化していたはず。であれば、本当の意味で『ヤマト』がアニメの歴史に残したものは、果たして存在しているのでしょうか?

今回の番組は、そんな少し難しいものを問うているような気がしますね。