ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

『スターブレイザーズΛ』単行本を買いました

こんにちは。ymtetcです。

宇宙戦艦ヤマトNEXT スターブレイザーズΛ』の単行本が発売されました。 

コミックニュータイプ版との違いとしては、「ミフネの”Λ”用語解説コーナー」が各話の間にインサートされていること、細かな注釈が「ミフネメモ」の形態をとっている点にあるでしょうか。他にも変更点があるかもしれません。

さて、『Λ』単行本の感想を書くにあたっては、私と『鉄腕アダム』の出会いを避けて通るわけにはいきません。

私は『アダム』を、『Λ』に向けて読む形をとりました。『アダム』との出会いは単行本だったのです。つまり私にとって、吾嬬竜孝作品との接触の場といえば書籍。

今回、実際に『Λ』の単行本を手に取ってみると、どこか懐かしい感触をおぼえました。はじめて『アダム』に触れた時の、どこか爽やかな感触を思い出しました。

「吾嬬さんらしさ」を、私はまだはっきりとは掴めていません。なので、深いことは言えません。ただ、一つ漠然と考えているのが「清潔感」です。

『アダム』や『Λ』の画面作りからは、どこか定規で引かれた直線に美を見出しているような、どこか清潔で潔癖めいたものを感じます。例えば『アダム』でも『Λ』でも、背景となる床には格子状のタイルが多用されています。これはどこか、吾嬬さんの感性を表しているように思います。

ところが、作品そのものが潔癖かと言えばそうでもありません。整然とした宇宙船と対比するように異形の敵が出現するあたりは、直線の美とは異なる美を見出すことができそうです。また『Λ』で言えば、技術の粋を尽くした宇宙船の中で登場人物が「合宿」をする様は、どこか対比的にも見えます。

この混沌と秩序の二つの側面が混じり合い、絡み合って一つの結末に向かって突き進んでいく語り口もまた、私は「吾嬬さんらしさ」なのではないかと今回思いました。

いずれにせよ、実際に書籍を手に取ってみて、ネットで読んでいた頃とはまた違う好感触を抱いたことは事実です。しばらくは、ゆっくりと『Λ』単行本を読んでみたいと思います。