ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

【宇宙戦艦ヤマト】新旧のギャップを敢えて利用すれば……

こんにちは。ymtetcです。

宇宙戦艦ヤマト』の新作を作る時に問題となるのは、旧作の作風を重視するのか、それとも流行りの作風を重視するのか、という点です。今日は、その問題にひとつのヒントを与えてくれる動画を紹介し、どのようにこの問題を解決すればよいか、考えてみたいと思います。


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この動画は、山下達郎さんの楽曲に、藍にいなさんのアニメーションを組み合わせたもの。1991年リリースの「さよなら夏の日」を、2021年、現代風のプロモーションビデオで演出した動画です。

私は、ここに『宇宙戦艦ヤマト』新作へのヒントが隠されていると考えます。

先の動画をより一般化すると、「昔そのままのものを、現代そのままの手法で演出する」と表現できます。

それによってもたらされるのは、楽曲と映像、そして私たち受け手の間にギャップが生じるという効果です。

そもそも1991年の楽曲と、2021年のプロモーションビデオの手法にはズレがあります。本来なら違和感を軽減できず中途半端に終わるリスクもありますが、そのズレを敢えて全面に押し出すことで、かえって新しい「おもしろみ」が生まれている。そこが、この動画の肝だと私は考えます。

翻って『宇宙戦艦ヤマト』で言えば、例えば、旧作の映像に『2199』のエンディングを当てはめてみてはどうでしょうか。かつて「5000kounen」なる方が、旧作ヤマトとJAMprojectの楽曲を組み合わせて名作MAD動画を作っておられましたが、それと同じような「おもしろみ」が、そこに生じるのではないかと私は思います。

しかし、このやり方は既に一部実現しています。『2199』は、旧作そのままの音楽に現代アニメの映像を当てはめた作品でした。第3話、「敵宇宙船の攻撃」にのせて現代風のキャラクターが躍動する姿には、私もワクワクさせられたものです。

昔の作品と現代の作風にあるギャップ。このギャップを敢えて利用して、「おもしろみ」に変えていく。ここには、懐かしさと新しさの両立を狙える可能性が隠されていると私は考えます。

もちろん、懐かしさと新しさが共倒れしてしまうリスクもありますね。その回避方法については私もまだ思い至りません。逆にこれを回避できれば、「昔そのままのものを、現代そのままの手法で演出する」選択をしてもよいのではないかと思います。