ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

【スターブレイザーズΛ】第21話:それぞれの大切なものが……

こんにちは。ymtetcです。

今日は『スターブレイザーズΛ』第21話について考えていきます。

〇第21話振り返り

第21話は、まずミハイルとアレクセイの兄弟が、それぞれの場所で”気づく”場面から始まります。ミハイルは「時空結晶体のオリジナル」というリンネの正体に気づき、アレクセイは、この宇宙の仕組みとセイレーネスの正体に気づきます。ここが、クライマックスに向けての一つの(物語上の)進展だと思われます。

次いで、場面はミハイルとユウの”出会い”へと転換していきます。ユウも前話で、リンネが「時空結晶体のオリジナル」であることを知りました。しかしユウは、それを知りながらもリンネを「この宇宙で一番大切な人」(今回のサブタイトルですね)と表現します。むしろ、ユウはリンネが母親の置き土産であることを知って、なおさらリンネを大切に想う気持ちが増したのかもしれませんね。

いずれにしても、リンネが「時空結晶体のオリジナル」であることを知る二人の(同い年の)キャラクターは、リンネに対して対照的な見方をしていることが分かります。

「時空結晶体のオリジナル」を滅ぼすことに執念を燃やすミハイルは、ついに、直後のセイレーネスとの戦闘中、リンネを攻撃します。このことで、リンネが「時空結晶体のオリジナル」であることに、アレクセイも気づきます。こうして、第21話は終わります。

〇面白くなってきた

ここ数回のあいだに、いよいよ『Λ』もクライマックスに向かっています。これまで前振りしてきた要素を次々と回収する気持ちよさもあって、面白くなってきましたね。

今回は、トップネスが連携してセイレーネスを迎え撃つ基本的な構図に、また変化をつけました。トップネスがトップネスを攻撃する、傍から見れば異常事態な構図が、物語を盛り上げてくれたと思います。

この状況が生まれたのは、結局のところ、時空結晶体やセイレーネス、トップネスをめぐる個人個人の想いが微妙に異なり、交錯しているからです。ニルヴァーナも「正義」を持っているわけですから、どの立場も明確な、個々人としての「正義」を持っていると言えます。

こうして、現状の『Λ』は構図が複雑化しています。ニルヴァーナとリンネは対立していて、その両者と戦おうとするのがミハイルで、リンネに対して、相対的に純粋な想いを抱くのがユウで……個々人の想いが交錯する、王道的なSF人間ドラマが展開されるのではないか、と期待が持てますね。

最後に注目しておきたいのが、ラスボス(?)としてのニルヴァーナの強さです。ミハイルがリンネの正体に気づく出来事は、前の宇宙でも起こっているようです。そのリスクを踏まえてニルヴァーナはミハイルをトップネスに加入させたわけですから、ミハイルがリンネの正体に気づいたことは、決して良いことではないと思いますが、想定外のことでもありません。ニルヴァーナが次回どんな動きを見せるのかが、また一つ物語の鍵を握るのかな、と思います。