ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

【休】『2199』『2205』のアプローチの違い

こんにちは。ymtetcです。

今日はお休みです。

『2199』と『2205』は、同じような「より多くの人に受け入れられること」を目指した作品ですが、私はどこかに両作品の違いを感じてきました。今日は、それについて考えてみたいと思います。

 

『2199』と『2205』は、「より多くの人に受け入れられること」を目指す際の、"網の投げ方"が異なるのではないでしょうか。

すなわち、『2199』が大きな網を一つ投げた作品なのに対して、『2205』は小さな網をたくさん投げた作品なのです。

『2199』は「最大公約数」を目指しましたが、「最大公約数」は基本的に一つです。『2199』は、より沢山の人が受け入れられる「最大公約数」という、一つの答えを打ち出した作品だと言えるのではないでしょうか。

対して『2205』は、「新たなる旅立ち」という軸を固定しつつ、古代、土門、デスラー、薮、スターシャの物語を同時に投げて、それぞれの物語に結論を出しました。その意味で『2205』は、たくさん答えを打ち出した作品だと言えるのではないでしょうか。

同じ普遍性の高い物語でも、そのアプローチは異なります。一つの物語の普遍性を高めようとした『2199』と、一つのテーマに複数の物語を重ねることで、全体としての普遍性を高めようとした『2205』。とはいえ『2205』は前後編の短い作品でした。全7章、26話となる『3199』では、この路線の真骨頂を是非見てみたいものですね。