ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

【ヤマト2205】作戦の失敗と「成功」

こんにちは。ymtetcです。

『ヤマト2205』はうまくいかない作戦が多いものの、最後はそれを逆手にとっていました。

 

『2205』後章のヤマトの作戦は、やたらと上手くいきません。古代のこだわった波動砲作戦でヤマトはあっさりと沈みかけますし、避難民移送作戦もすぐに対策され、ヤマトやヒュウガ、デウスーラがイスカンダルの壁になっても、すぐにデザリアムがそれを上回ります。

極めつけは、スターシャ救出作戦の失敗(スターシャがイスカンダルを自爆させなければ艦隊が壊滅している)です。

これはアンチクライマックス的であり、私が初見時に『2205』を楽しめなかった理由の一つでもありました。

ただ、興味深いのは、最後のスターシャ救出作戦にあって、失敗したことを逆手に取っているところです。すなわち、ヤマトはスターシャの救出には失敗しましたが、最後にデスラーが一目会えたという点では成功しています。あえてスターシャの救出に失敗することで、デスラーをめぐる成功を際立たせているのです。

このように、ラストにおける脚本の工夫は見事ではありました。しかし、やはりアンチクライマックス的であり、盛り上がりにいまいち欠けたのも事実です。

このことは、軽薄&安易な成功やハッピーエンドをきらう福井ヤマトの方針だからこそ起こり得ることであり、福井ヤマトの魅力と表裏一体でもあります。とはいえ『3199』では、意図した通りに作戦が成功する場面も観たいものですね。