こんにちは。ymtetcです。
これからのヤマトを占う論点の一つに、「ファンの世代交代」を目指すか否か、が挙げられます。今日はこれについて、考えます。
リメイク・ヤマトは、『2199』でファンの世代交代に成功しなかった(失敗とは言えませんが)ことを踏まえて、『2202』では旧作世代に向けた物語へと方針を転換しました。『2205』も『3199』も、この『2202』路線の延長線上にある作品です。
さて、本質的に言えば、『2202』以降のリメイクヤマトのアプローチには、ある程度一貫性があります。
それは「一般の大人向け」であるということです。実際にそれが達成されていたかどうかは微妙ですが、少なくとも作品として、そうあろうとしていることは事実でしょう。
ですが『2205』以降は、プロモーションのやり方も変わってきました。すなわち、プロモーションで「旧作ファン」を意識するのではなく、「一般の大人」を意識するようになってきたのです。アニゲー11での福井さんの語りは、それを非常に象徴する語りだったかと思います。
ところで、このアプローチには大きなメリットがあります。常に、ファンの世代交代の可能性を秘めている点です。
「一般の大人向け」ならば、ヤマトの予備知識は必ずしも求められません。ヤマト世代である必要もありません。さらに、いまの若者たちが大人になった時、再評価される可能性すらあります。
一方で、若者向けに振り切ってしまえば、ヤマト世代に見放されるリスクもありますし、若者たちに長く愛される作品となる保証はありません。
このように考えると、「一般の大人向け」とのアプローチは極めて有効に思えるのです。20代〜60代までの社会人が多い層をターゲットとしつつ、学生を含めた多様な人を抱え込めるだけのキャパシティは確保しておく。そうしたやり方をとることができれば、話の面白さ如何によってはヒットさせてられる作品を、あらかじめ準備することができるのではないでしょうか。