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偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

【ヤマト3199】「リメイクシリーズ最強の物量戦」を考える

こんにちは。ymtetcです。

福井さんによれば、『3199』は「リメイクシリーズ最強の物量戦」であるといいます。今日はこの言葉について、考えていきます。

この言葉の解釈は、ファンの間ではおおよそ二つに分かれています。

一つは、劇中で「物量戦」が描かれる、という説です。『3199』では何らかの、それこそ『2202』の艦隊戦のような物量戦が描かれるのではないか、との解釈は文字通り。ストレートな発想と言えます。

もう一つ、スタッフとしての作業が「物量戦」である、とする説もあります。「物量戦」をある種の比喩と捉える見方です。『2202』以来、福井さんは密度の高い脚本を志向していますが、その傾向は『2205』では特に顕著となりました。それが再び全26話に回帰するのですから、確かに脚本作業は相当な「物量戦」になるでしょう。『2205』の密度で『3199』を作るなら、設定資料(キャラクターの新設定や過去の言動との整合性を含めて)だけでも相当な「物量」であるはずです。

 

さて、今日私が注目したいのは「リメイクシリーズ」という言葉のスケールです。

福井さんの真意は不明ですが、一般的に「リメイクシリーズ」といえば『2199』『2202』『2205』の三作品を指します。この三作品の中で、福井さんは『2199』に参加していません。この事実を出発点にすると、この二つの解釈の見え方も変わってきます。

まず、福井さんは『2199』に参加してはいませんが、完成された『2199』は観ています。であれば、例えば画面上の「物量」や密度、ストーリーの「物量」といった、半ば定量的な「物量」なら比較が可能です。この観点からいくと、前者の「劇中で物量戦が描かれる」可能性は高いと言えるでしょう。

一方、後者の「作業が『物量戦』である」可能性は相対的に低くなります。ただし、『2202』以降も『2199』から継続しているスタッフはいるので、彼らからのフィードバックに基づいた「リメイクシリーズ最強」である可能性はもちろん捨て去れません。あるいは『2202』『2205』と比較しての「最強」である可能性もあります。

とはいえ、今日はとりあえず、前者の「劇中で物量戦が描かれる」可能性について考えておきましょう。

私は「物量戦」と聞くと、どうしても『2202』の大味な戦闘シーンを思い出してしまいます。

しかし、『2205』を振り返れば、劇中の地球は軍備縮小路線をひた走っている事実があります。戦争に対してはかなり消極的なわけです。こう考えれば、『2202』のような、単純な「物量 対 物量」がそのまま『3199』に盛り込まれる可能性は高くないと言えます。

未来の技術を持つ(?)デザリアム、新興国家ガルマン・ガミラス、数だけなら負けないボラー連邦と、軍備縮小・「平和主義」の地球。彼らの勢力争いが描かれるとすれば、それだけで大変な「物量」になるでしょう。その意味では、「『2202』の大味な戦いがまた……」と不安がる気持ちも理解できますが、まだ絶望するには早い段階と言えそうですね。