副監督の勝手な設定など、信じるに値しない。
こんばんは。ymtetcです。
目次
事の経緯
火星の改修の時は既に2203年なんです。地球発進の時が2202年クリスマス。アンドロメダ山南スペシャルは元々船籍のなかったZZZつまり000号試作に2003あのときに新たにアンドロメダ船籍を持たせたので(それまでに使ってたのは大破のため廃艦)2203となってます。誤植ではありませんヤマト船尾も私の絵です https://t.co/p4Pvf3uq6Y
— 小林誠 2220 (@makomako713) November 5, 2018
事の発端は、副監督のツイートにあります。その概要は、
というもの。つまり、土星沖海戦まで山南が座乗していたアンドロメダは廃艦となり、火星沖海戦で山南が座乗していたアンドロメダは別物だったと言うのです。
この指摘は、以前コメント欄において頂いていました。
副監督によれば、どうやらAAA-1アンドロメダとZZZ-0001アンドロメダ改は別の艦らしいです。もしこの話が本当なら、アンドロメダ関係の感動は全部ぶっ飛ぶし、また公式が間違いとか言ってきそうな…
本当のところどうなんでしょう…(ただの愚痴)
(Nzawa様より)
これに対して、私はその時
「銀河の安定翼」の時は本編中の描写と副監督のツイートが一致していたので「キービジュが間違っている」という副監督の主張は正しかったわけですが、今回は本編中に「時間断層工場で修理する」旨のセリフがあるので副監督の方が間違いだと思います。
本編中の描写が全てですからねぇ……。
と返答しています。この結論は、今も変わりません。
しかし副監督はその後、更に
つか公式おかしいね。同型艦無いもの。俺がチェックしたのと違うね。誰やろうね書いたのは https://t.co/o6kXuqWfRG
— 小林誠 2220 (@makomako713) November 7, 2018
とツイートし、まさに「公式が間違い」と言い始めました。
こうなった以上は、私としても改めてこの件について考えていきたいなと思いまして、今回の記事を書くに至りました。
その意図は想像できなくもないが、第六章の魅力に反する
地球には時間断層があります。資源は、ガミラスの植民星から得ています。よって、大破したアンドロメダを修理するより、廃艦として別の艦艇に乗り換えた方が、たぶん合理的。
副監督が「AAAアンドロメダ≠ZZZアンドロメダ」と設定したことには、そんな意図があるのではないでしょうか。
しかし、第六章の魅力はそういった合理的な設定ではなく、
- わざわざ大破したアンドロメダを修理し、
- わざわざヤマトカラーに塗り替え、
- わざわざ(無人で飛べるにも関わらず)山南が乗り、
- そして波動砲艦隊の第一号艦アンドロメダの艦長として、波動砲艦隊の司令官として、決死の作戦を遂行して責任を取ろうとする。
こんな非合理的な、人間味に溢れる設定と展開にあったと思います。
また、第一話で波動砲を放って運命の歯車を動かし、ヤマトと対立したAAAアンドロメダであればこそ、ヤマトを救出するあの展開に熱くなれたと考えます。
「台無しにされた」とファンが怒る気持ちもわかる
よって、「台無しにされた」という一部のファンの気持ちも、自惚れですが分かっているつもりです。
しかし一方で、「台無しにされた」と怒ることは、副監督のこの勝手な設定を「公式」だと認めることに繋がりかねません。
そうすると、究極的には無視が一番いいだろうと思います。
「AAAアンドロメダ=ZZZアンドロメダ」ということは、公式サイトにもパンフにもその通りに書いてあるのですが、それ以上に重要なのは、本編で「修理」と「山南の愛着」の描写があることです。
画面外設定は、例えば「酒場での怪我」(2199)から「恋人と死別する際の怪我」(星巡る方舟)に設定変更された「フォムト・バーガーの傷跡」のように、書き換えられるケースがしばしばあります。ですが、本編の描写、すなわち画面内設定はそう簡単に書き換えられません。
副監督が「公式が間違い」と言い、実際に本編の描写がその通りだった「銀河の安定翼」問題*1とは、今回事情が違います。
優先されるべきは本編
副監督のツイッターを見ている人よりパンフレットを見ている人の方が多く、
パンフレットを見ている人より、公式サイトを見ている人の方が多く、
公式サイトを見ている人より、本編を見ている人の方が多い。
と、私は考えます。副監督ツイッターにおける記述を批判するあまり、その記述を「公式」かのように拡散してしまい、本編やパンフレット、公式サイトを見て楽しんでいる人の感動を奪ってはいけません。
また仮に、サイトの情報が書き換えられることがあったとしても、怯むことはありません。サイトの情報もまた、画面外情報に過ぎないからです。
次に我々がこの件において副監督を批判するとしたら、本編が書き換わった時でしょう。
実は、副監督の設定においても「時間断層で修理しようとしたが、最終的に廃艦とすることになった」という操作をすれば本編との矛盾がなくなります。そうした後付けの改変が本編において為された時には、反発しなければならない。
それまでは、やはり無視が一番だと思います。
おわりに
しかしながら、今回の件で少なからず「台無し」と感じた人がいたのも事実です。
副監督も、こだわって考えた自分の設定が無視されて腹が立つのは分かりますが、ここは大人な態度で、
「あれ、打ち合わせと違う。俺はこうだと思ってた。まぁ、結果的に楽しんでいただけたならよかったです」
くらいにしておけば、台無しにはならない上、自分のオレ設定をアピールすることもできて丸く収まったのになぁ……と私は思います。
もちろん、これはいちファンのわがままであって、このように他人の言動へ干渉することは不適切かもしれませんが。
それでも、第六章を楽しんだ身としては、この問題が発生したこと自体勿体ないことだと思います。さらに言えば、実は私は、シナリオと本編のメカ描写があまりに異なっていて、本編の方が良かったことから「もしかしたら副監督の仕事は再評価されるべきなのかも」なんて考えていたんです。ですが、そうではなかったんだなと。残念でなりません。
最後に、このZZZアンドロメダの設定を、副監督の主張を押し切って(?)本編に反映させたスタッフに対して、心から感謝したいと思います。誰かは知る由もありませんが、ありがとうございました。本編が書き換えられない限り、この感動が消えることはありません。
*1:公式イラストに描かれた銀河の安定翼に対して「この絵が間違いです」と副監督は言い、実際本編でも銀河の安定翼部分に別のギミックが盛り込まれていた。