ホンダは第2戦バーレーンGPへ向けてコンポーネントをいくつか交換すると発表しました。
「年間3基」のレギュレーションへ向けて信頼性重視を掲げてきたにもかかわらず、これは不甲斐ない結果と言わざるを得ません。
さてこのバーレーンGP、日曜0時からということもあり生中継は遠慮したいなと思っているところなので、土曜日の19時頃、日曜日の20時頃から始まるF2に注目していきたいと思います。
特に私が期待を寄せているのが、ホンダ育成ドライバーの福住仁嶺選手です。
2016年からヨーロッパ、 GP3でキャリアをスタートさせ、昨年は2勝を挙げランキング3位。
トップチームであるARTグランプリからの出走とはいえ、その実績はF2へのステップアップに相応しいものでしょう。
マクラーレンとホンダとの関係が離れたことで、マクラーレンの影響が強いARTからではなく、新しいホンダのパートナーであるレッドブルの影響が強い、クリスチャンホーナーが関係しているチームであるアーデンから今季はレースを戦います。
この下部カテゴリーでは、優秀なエンジニアをいかに送り込むかが重要だそうです。
昨シーズンF2を圧倒したルクレールの走りにも、フェラーリから送り込まれた優秀なスタッフの力が大きかったと言われています。
恐らく順調にいけば、今季の福住に対してはレッドブル、ホンダからのテコ入れがあることでしょう。チャンスはあると思います。
また、チームメイトがメルセデス系のギュンター、という点からも察することが出来るかもしれませんが、私の情報が正しければ、今現在レッドブルの育成ドライバーは福住と同じレベルまでステップアップしてきていません。
https://formula1-data.com/article/f2-preseason-test-entry-list-2018
ですから、リカルドの移籍が噂される現状は千載一遇のチャンスなのです。
リカルドが抜けた場合、その補填はガスリーもしくはハートレイである確率が高い。そうすれば1枠トロロッソのシートが空くのです。
今季福住選手がF2そしてSFでもってスーパーライセンス要件を満たすだけの成績を収め、レッドブルに認められればチャンスが巡ってくる確率も少なくありません。
しかし、仮にF1でチャンスを得ても、そのチャンスは多くて一年でしょう。その一年で光るものを見せられなければ首を切られるのがF1であり、レッドブルなのです。
もしもホンダ育成ドライバーがF1に昇格すれば「ゴリ押し」などと揶揄されることもあるかもしれません。
しかし現在はスーパーライセンス要件がかつてより遥かに厳しくなり、しかも上述のようにレッドブルという評価の厳しさでは屈指のチームによってそのキャリアを左右される立場に福住選手はあります。
仮にF1でのチャンスを福住選手が得られたならば胸を張って戦ってほしいと思います。
とはいえ、それだけの成績を収められるかどうかは分かりません。テコ入れへの期待があるとはいえ、アーデンは決してトップチームではありませんから。ともかく福住選手には自信を持って、それぞれのカテゴリーでベストを尽くして欲しいと思います。
また、噂によれば「レッドブルがお気に入りなのが福住、ホンダのお気に入りは牧野」とのこと。
そう、もう一人の日本人ドライバー、牧野任祐選手に、ホンダは大きな期待を寄せているようなのです。牧野選手もまた、今季F2に昇格してきました。
牧野選手に関しては私が実際の走りを見たことがないので分からないのですが、欧州ではぱっと見栄えの悪い成績ながらホンダの後押しを受けてここまでステップアップしてきています。
プロフェッショナルであるホンダの目に留まっただけの実力を、今季見てみたいなと思っています。
いずれにせよ、今のF1は下位カテゴリーでまともな結果の出ていないドライバーが走れるほど甘くはありません。
結果を残しても、持ち込み金がなければ到底乗ることは出来ません。
そんな中、ホンダの育成システムがレッドブルと協力関係にあることは大きな希望です。
欧州を離れ日本に帰ってきた松下信治選手を含めて、候補はたくさんいます。スーパーライセンスを取れる=F1に相応しいドライバーとなった者が、小林可夢偉以来の日本人F1ドライバーとなる日を心待ちにしています。
まずは、今日からのF2ですね。フリー走行からして厳しい戦いにはなるでしょうが、これを勝ち抜かなければ先はありません。応援したいと思います。
追記:予選、福住P7牧野P8でした。2人ともチームメイトに勝ち、予想以上の健闘です!