『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第六章上映記念 愛の宣伝会議 ②
こんばんは。ymtetcです。
今日は過去記事を踏まえつつ、愛の宣伝会議「これまでのあらすじには知りたい謎がいっぱいだ!」を振り返っていきたいと思います。
目次
ダイジェストを書いていたのは福井さんだった
インタビュー等を見落としていたのか、今更このことを知りました。
ダイジェストを読んでいたのは沖田艦長だった
福井:そう。だから、これ俺が書いているんですけど。「この声の人は何者なんだ?」と。二章三章くらいまでは「そういうもんなんだろう」と思ってやってたんだけど、四章目くらいから「そもそもこの人は何なんだろう」と。で、四章のダイジェストあたりだったかな。あの頃ぐらいからタガが外れてきて。「これナレーションじゃなくて、この人の感想なんじゃないの?」みたいな。途中から、起こっていることに対して感想めいたことを。すごく高い所から。
小林:この後の展開をちょろっと言うんですよ。
福井:「あらすじじゃないですよねそれ」っていう。今回は俺の中で答えが出て振り切っている。これは沖田艦長なんですよ。この世ではないところにいて、あの世から見下ろして語っているという。完全に振り切りました。何気に本編情報では行き届いていないところまで語っている。
福井:今回は三つの星のそれぞれの星の事情がだいぶ浮かび上がってきて。この三極がいかに絡み合って終局に向かうのかという所まで来ているので、沖田艦長の言葉で語ってみた。
福井:テレサと同じ次元までいっているので、結末まで見えている。
(ymtetcによる要約)
第四章目のダイジェストとは、「第三章までのダイジェスト」でしょうか。
『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第三章までのダイジェスト - YouTube
記憶の限りでは確かに、この辺りからダイジェストの編集形式が変わったような。
このように福井さんが「ナレーションを読んでいるのは沖田艦長である」という方向へ振り切れたことは、とても良いことだと思います。
福井さんが言うように、沖田艦長はテレサと同じ次元までいっているために、結末までを知っています。そして、「今はこの辺りだよね。こういう意味があったんだ」と語る。歴史の語り口に近いのかもしれません。
これが何故良いかと言いますと、テレサと同じ視点、というのはイコール福井さんの視点なんです。小説の書き方の一つに神視点なんてありますが、まさにテレサ・沖田艦長はその神視点を持っている。
つまり、福井さんの考える作品コンセプト・この時点で伝えたい情報をダイジェスト動画にきっちりと盛り込むことが出来る訳ですね。
2202の描写不足を補う手段として、例えば皆川さんの小説を読むなどの選択肢もありますが、最も福井さんのコンセプトを反映しているのは他でもない福井さんの言葉です。こうして資料が増えていくのは有難いことですね。
やはり『さらば』ベースで編集されていた
小林:物語が複雑化して、分かりにくいっちゃ分かりにくい。ダイジェストではそれを整理しているような。
福井:実はそんな難しいことをやっていない。昔のヤマトがあるから、どうしても混乱しちゃう。だから「昔はこうなんだけど、今回はこうだよ」という部分を重点的に見せてる。
(ymtetcによる要約)
今回の動画で、ダイジェスト動画が『さらば』を踏まえて設計されていたことが分かりました。
2202の物語は錯綜していて、キーマンだとか透子だとかといった新しい要素が入っているために、観ているだけでは「さらばリメイク」という枠組みを感じにくくなっています。
しかし今回のように大枠を整理してみると、物語の中心に「さらば」がきちんと置いてあることがよく分かりました。
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先日の記事ではこんなことを書きましたが、福井さんの狙い通りであることが分かってよかったです。改めてここに引用しておきたいと思います。
今後のダイジェストにも期待
第六章は、中村さんによって
「畳みはじめたら、その風呂敷の柄が違っていた感じ」
こう表現されています。これまでほどではないにせよ、観終わった後にはいくつかの「?」マークが浮かぶことでしょう。
こうした時にカギになるのは、まずはパンフのイントロダクションです。
そしてこれからは、「ダイジェスト動画」も加わります。
「振り切った」福井さんの今後が楽しみですね。