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ヤマト他、モタスポなど色々なことについて考えていくブログです。

【参考資料】ヤマト2202「ズォーダー」発言集(上)

前書き

*1宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』を語る上で欠かせないものの一つが、ガトランティスの大帝ズォーダーの言葉です。

戦闘国家・帝星ガトランティスを率いる大帝。巨大な暴力を掌中にしながら、寡黙で哲学的な思索に浸る絶対的支配者。自らの信念のもとアケ―リアス文明が遺した「滅びの箱舟*2」を駆り、宇宙の版図を塗り変え続けてきた。「愛」こそが争いの根源であると言い切り、あらゆるヒューマノイドはその呪縛から逃れられないと断ずる一方、造られた命であるガトランティスだけが「この宇宙に真の安寧をもたらすことができる存在」とうそぶく。その究極の目的は「自分たちをも含むすべてのヒューマノイドの抹殺」。人間性のすべてを否定し存在を許さないズォーダーの信念は、果てしなく深い「絶望」に支えられている。

*3

「血の一滴まで私の物だ」と宇宙論を説いた『さらば』の拡大解釈としての「哲学的」設定。『さらば』さながらのズォーダーとの思想対決。それを構築する中で作り上げてきた「非人間」と「人間」の構図。そして、「愛」を持つ「人間」としてのズォーダーの「絶望」が「宇宙を滅ぼす」、という「人間的な非人間のドラマ」は、今作の中心に据えられた物語のひとつでもあります。

福井晴敏は、このズォーダーの設定について「全て自分が考えた」と述べています。そのせいか、ズォーダーのセリフの情報量は繊細に操作されており、似たようなセリフを常に口にしていながら、第1話と第22話のそれは意味合いが大きく異なってきます。脚本家の意向が反映された結果だと考えます。彼のセリフを追いかけてみることが、今作を構築する一つの重要な側面を浮き彫りにすることへ繋がるのではないでしょうか。

目次

〈第1話〉

 「西暦2202年・甦れ宇宙戦艦ヤマト

  • 無限に広がる大宇宙……静寂な光に満ちた世界。死んでゆく星もあれば、生まれてくる星もある。そうだ。宇宙は生きているのだ。生きて、生きて……だから、愛が必要だ。
  • 虚しい。実に虚しい。彼らの命に何の意味があったのだ。その苦痛に報いる、どんな意義が人の生涯にあるのだ。やはり愛が必要だ。この宇宙から根こそぎ苦痛を取り除く、大いなる愛が。そうは思わんか。テレサ

〈第2話〉

 「緊迫・月面大使館に潜行せよ」

  • 地球か……。

〈第7話〉

 「光芒一閃!波動砲の輝き」

  • 必要ない。奴は撃たない。撃てるのに撃たんのだ。ヤマトはな。(高笑い)
  • ……愛だよ。

〈第8話〉

 「惑星シュトラバーゼの罠!」

  • アケーリアス。人間たるもの全ての源、古代アケーリアス人。彼らは何故己の似姿を星々に広めた? 滅びに瀕した自らの後継者を育てるためか? もしそうなら、何故ヒトの形にこだわったのだ。それは滅びに至った自らと同じ形だというのに!
  • オスとメスが愛を育まねば繁殖もできない不合理な生き物。奪い、憎み、殺し合う。この宇宙の調和を乱す、ヒトという混沌。
  • 待っていたぞ。
  • 我が名はズォーダー。愛を知る者だ。この宇宙の誰よりも深く、愛を。

〈第9話〉

 「ズォーダー、悪魔の選択」

  • 破壊、革命、戦争。どの文明も必ずこうなる。そしてこの無益な繰り返しの末に、決定的な過ちを犯して自滅する。笑うしかあるまい。国のため、家族のため、信念のため。愛ゆえに奪い合い、殺し合う人間たちの無残は見るに耐えない。我らの真実の愛に包まれてこそ、人間は真の幸福と安寧を得られる。
  • 我らはガトランティス。作られし命。戦いのために作られた人の似姿。もっとも、我らを創造した文明は既にない。ガトランティスと我らを呼び、蔑んだ者たちは一人残らず死に絶えた。
  • 我らはいち個体としては生殖能力を持たない。故に愛というしがらみから自由でいられる。ガトランティスこそが、この宇宙に真実の調和をもたらす。我が意のままに。
  • テレサに呼ばれし艦、ヤマトの戦士よ。いや、本当に呼ばれし者と言えるのか?
  • 哀れな。感情と言う毒に侵され、道に迷いし者。愛の何たるかも知らず。
  • 愛だ。愛ゆえに人は死に、星は壊れ、宇宙は滅びる。そう。お前の艦もしてきたことだ。古代進。お前はこれまでに多くの大事なものを失ってきた。だから人一倍恐れている。愛する者が、死にゆくことを。
  • お前には分かっているはずだ。お前達人間にとって本当の救いとは何か。辛かろう。そうして失う恐怖を抱えて生き続けるのは。すがれ、我らに。
  • 言っているそばからこれだ。やはり人間は導かれねばならん。個人の寵愛に流されぬ愛、宇宙の摂理と調和できる、我らの真実の愛に従って。
  • じきにこの星は崩壊する。
  • 感じる。感じるぞ。人間どもの思い、感情と言う病から湧き出すエゴを。この無残な繰り返しには、終止符を打たねばならん。我がガトランティスが、テレサの恩寵をもって。
  • 見せてやろう。お前の愛が何を救い、何を殺すのか。地球の避難民を乗せたガミラスの艦、その全てに、屍より作りし蘇生体を潜り込ませた。この体も蘇生体。ガトランティスの兵士と同様、自らを炎に変えることができる。一隻だけ助けてやる。その一隻お前が選べ。お前が選ばねば、三隻とも機関を失い、惑星の崩壊と運命を共にすることになる。お前の信じる愛に従って、選べ。
  • ルールの変更は許されない!
  • これが貴様の選んだ結果。人として選ばないという選択をした貴様のエゴが、助けられたはずの命まで失わせるのだ。虚しい、実に虚しい。

〈第10話〉

 「幻惑・危機を呼ぶ宇宙ホタル」

  • サーベラー。一国の王には敬意を払え。
  • 我らに見せてもらいたいものがある。我々にはない言葉、執念。貴殿にはうってつけの獲物を用意した。どうかな、デスラー総統。

〈第11話〉

デスラーの挑戦!」

  • そう単純なものでもあるまい。とくと見届けるがいい。人間の、人間たる所以。

〈第12話~第22話:(下)へ続く〉

〇【参考資料】について

第六章が終わり、いよいよ残すところは第七章「新星篇」のみとなった2202。最終章を前に、今一度この作品が何を描いてきたか、見つめ直す作業が必要であることは言うまでもありません。そんな現在において、今回のこの記事が一端の参考資料として活用していただけることを願っております。

また、参考資料としての質を向上させるため、本文中の誤字脱字、誤解ある点等については積極的なご批判を賜りたく思います。