ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

山本が帰ってきた目的を探る

こんばんは。ymtetcです。

第七章における個人的最大の「引っかかり」に、山本の帰還(最終話)があります。

私としては、このような「引っかかり」を残すくらいなら他の手段を使って同じことをすればよかったという立場なのですが、とはいえ、「引っかかり」が存在する本編について考えることも大切です。ということで、考えてみます。

山本が帰ってきたのは何故か。

それは、あの世からのメッセージを伝えるためです。

山本:木を見ました。根本も先も、見渡せないくらい大きな木。テレサには、時の流れがあんな風に見えているって。もしかしたら、あれがテレサそのものなのかも。

バレル:テレサと話したのか。

山本:いえ……兄だったか、鶴見くん、クラウスだったかもしれない。誰とか、どことか、あの世界では曖昧なんです。でも、伝えて欲しいって言われたことは、はっきり覚えています。あの二人は、望めば帰れるのに、帰ろうとしなかった。だから……

山本は、あの世からのメッセージを託されて、この世に帰還しました。明生か、鶴見か、キーマンかどうかも曖昧な世界で、あの世の人々からのメッセージを受け取った。「臨死体験」をして、死者からのメッセージを受け取ったという、誤解を恐れないで言うならば、よくある話です。

山本が帰還した目的については、もっとはっきりと語っているシーンがあります。

真田:ヤマトが出現した境界水壁の奥に、次元結節点が発見されました。時間断層の奥に、さらに断層があったのです。ヤマトは、その最も奥の断層、時間が無限大に引き伸ばされ、人間には最早観測できない次元から、戻ってきたものと思われます。古代艦長と、森船務長を、置き去りにして。

芹沢:それは、つまり……

山本:はい。両名とも生きています。二人を迎えに来て欲しい。そうすることで、未来も元の流れに戻ると。それを伝えるために、私は……

山本は、古代と雪が生きていることを伝えるために帰還したことが分かります。

何者かの意思で山本が選ばれ、帰ってくることになったのです。