【リメイク・ヤマト】艦長としての古代進を『完結編』で描く
こんにちは。ymtetcです。
前回の記事「【リメイク・ヤマト】『完結編』リメイクと山南・古代」で、「沖田十三」という存在を介することで古代と山南の接点を増やし、『2202』のキーマンのように山南を育てれば、『完結編』リメイクでは原作で沖田が担った役割を山南が果たせるのではないか、と述べました。
一方で、ご指摘もあったように、山南には沖田ほどベースになる人気がなく、またキーマンと違って原作に存在するキャラクターであるため、沖田の代役は厳しいとも感じます。そこで考えられるのが、『完結編』を「古代艦長の物語」とするプランです。
〇古代を沖田のポジションに置く
シリーズにおいて、「古代艦長」が明確に存在したのは『ヤマトⅢ』と『復活篇』です。ただし、『Ⅲ』では『2205』のようにまだまだ若い艦長という立場であり、『復活篇』では、あまり艦長としての古代進に物語の焦点は当たりませんでした。
そこで、リメイクシリーズの完結作にあたるであろう『完結編』リメイクでは、思い切って、艦長としての古代進に焦点を当てる手もあります。具体的には、『完結編』で沖田が担った役割を、古代進に担わせるのです。
〇下準備として必要な山南
ただしこれは、単に『完結編』リメイクで古代を沖田の立場におけばいい、というものでもありません。下準備が必要です。
この下準備に格好の作品こそ、『3199』ではないかと私は考えます。
前回も言及したように、福井さんは『3199』における古代について、「もう一度”古代くん”に戻す」といったことを述べています。『2202』での反乱をきっかけに、なし崩し的にヤマト艦長にまでなったリメイク版の古代進を、もう一度「若者としての古代」に戻そうとすることだと推測します。
『2205』の古代進は、ヤマト艦長でありながら、若さも同居する『Ⅲ』での古代進に近い描き方でした。これを『復活篇』のように、大人としての古代進を描くのであれば、いったん、古代進の若さと向き合い、彼を成長させる必要があります。
そこで必要になるのが山南です。『3199』で山南を、旧作通り古代の上の立場に置きます。そうすると古代は、あたかも『完結編』の古代のように、再び若者としての役割に身を投じることができるのです。
このような物語を経て、古代が「若者としての古代」から脱皮することができれば、来るべき『完結編』リメイクで、艦長としての物語に専念できるようになるのではないでしょうか。
〇古代を死なせるとは限らない
完結編リメイクで古代を艦長とし、沖田のポジションに置いて、古代艦長としてのドラマの集大成を描く。
こう考えると、あたかも古代が旧作の沖田のように死んでしまう、という見方もできます。実際、その可能性もあります。
ですが私は、ことの問題は「古代が死ぬかどうか」にはないと考えます。問題は、古代が旧作の沖田と同じ立場に置かれたとき、どんな決断を下すのか、です。古代は、沖田とは別の判断を下す可能性もあるのです。
重要なのは、いかなる決断であれ観客が納得できるよう、そこまで古代を丁寧に育てておくことでしょう。そのためにも、『3199』は今後のシリーズを見通す上で、極めて重要な作品になるかもしれません。