ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

【2019年10月執筆】「2202」にケリをつけよう──ヤマト2205スタッフ雑感

前回の記事を作る作業の中で、2019年10月に書いていた下書きが出てきました。ほぼ完成していたので、投稿します。その時点の内容である点、ご了承ください。

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お久しぶりです。ymtetcです。

2019年10月14日、『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ最新作『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』のスタッフが公式発表されました。

今日はそれを改めて振り返りつつ、「雑感」つまり「私がどう思ったか?」をまとめてみたいと思います。

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未完成の過去記事を処分する

こんにちは。ymtetcです。

今日は26日に公開予定だった記事を公開します。また、次回から『ヤマトという時代』に関する記事を2本ほど追加予定ですので、こちらもよろしくお願いします。

さて、私は「これから書く」記事を日々下書きにメモしてきたのですが、それがあまりにも溜まりすぎたことで、いつの間にか「もう書けない」記事も増えてきました。

ただ消すのも勿体ないので、今日は未完成記事にコメント(正真正銘の「書き言葉」でいきます)を添えながら、概要を公開します。

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【情報は突然に】『ヤマト2202』総集編イントロ雑感

こんにちは。ymtetcです。

皆川さんの言葉通り、『2202』総集編の情報が突然やってきました。

とはいえ、9月25日は「いつもの」金曜日でしたので、備えておくこともできたかもしれませんね。

ということで、本来26日に投稿予定だった記事を28日に延期し、下書きなしのぶっつけ本番で、『2202』総集編情報の感想を書いていきます。

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「話し言葉」と「書き言葉」とSNS

こんにちは。ymtetcです。

前回の記事で、最後に小林さんのTwitterを引用しました。これを見た時に思うところがあったので、今日はそれを語ってみたいと思います。

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『ヤマト2202』「力と力の衝突」構図をどう見るか

こんにちは。ymtetcです。

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』においては、「力と力の衝突」が一つのテーマになりました。

「滅びの方舟」から無尽蔵に戦力を得られるガトランティスと、「時間断層」から(資源の許す限り)無尽蔵に戦力を得られる地球。それぞれの無限大に近い「力」が、互いに衝突するさまが描かれました。

第五章の土星沖海戦においては、この構図そのものが「これはヤマトの艦隊戦ではない」として、批判の対象となりました*1。反面第六章では、「力と力の衝突」によりもたらされる「戦いの虚しさ」がドラマの中核として機能し、ドラマとしてはそのまま第七章ラストへと続いていきました。結果、「力と力の衝突」構図に対する評価は、第五章の時点よりは随分と持ち直しているように思われます。

ですが、この「力と力の衝突」構図そのものがどこから『2202』へと盛り込まれたのかについては、まだ充分に議論されているとは思いません。まだまだ議論としては、「つまらない物量戦が描かれた」→「小林メカが画面を埋め尽くした」→「小林誠のゴリ押しでこんな有様になった」→「小林誠のせいだ」といった、公開当初の議論レベルでとどまっている状況もあるのではないでしょうか。

今日はこの「力と力の衝突」構図について、考えてみたいと思います。

*1:私も、『2202』土星沖海戦の出来栄えにはショックでした。

2202、土星決戦の絶望と微かな希望。 - ymtetcのブログ

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『宇宙戦艦ヤマト2199』と「12月8日」

こんにちは。ymtetcです。

今月、9月6日は旧『宇宙戦艦ヤマト』における「ヤマト帰還の日」でした。ネット上で話題になっている様子を目にした方も少なくないのではと思います。

この「ヤマト帰還の日」、『2199』では西暦2199年12月8日に設定されました。旧『宇宙戦艦ヤマト』と違い、『2199』では西暦2199年の間に帰還したわけです。

「ヤマト帰還の日」は、作劇上「沖田艦長の命日」とほぼイコールになります。この『2199』の設定改変は、巡り巡って『さらば』と『2202』の舞台設定の違いにも影響を与えました。『2202』序盤で描かれたクリスマスパーティーや降雪の描写は、『2199』シリーズならではの演出だと言ってもいいでしょう。

さて、この<西暦2199年12月8日>の宇宙戦艦ヤマト帰還。これを私たちはどう見ていけばよいのでしょうか

「12月8日」という日付は、我々にとっては「単なる365分の1」ではありません

  • ①3つの見方
  • ②出渕さんの誕生日なら「私物化」に近い
  • ③あの戦争の始まりと終わり
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時間断層は『ヤマト2205』に登場するか

こんにちは。ymtetcです。

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』に登場した時間断層。

時間断層は元々、岡秀樹さん(脚本)が『2202』とは別に作った、独自の「『2199』の続編」案に盛り込まれていたアイデアでした。それを福井さん(シリーズ構成・脚本)が「採用」し、『2202』へと盛り込まれたという流れです*1。これは言うまでもなく、旧『さらば』及び『2』における地球の急速な復興に対して、理屈付けをするために生みだされたアイデアでした。

しかし、岡さんの真の狙いは、「『2199』の続編」にスターシャの娘・サーシャを登場させることにありました*2。時間断層は、旧作におけるサーシャの急速な成長に対する理屈付けのアイデアでもあったのです。

そして私は、時間断層は『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』に登場する可能性がある、と考えています。それはもちろん、上述のサーシャとの関わりにおいてです。

  • ①時間断層を使わない手はない
  • イスカンダルがあるうちにサーシャを成長させたい
  • ③時間断層はコスモリバースの副産物なので
  • イスカンダル式子育て
  • ⑤子どもは一人じゃなくてもいい
  • ⑥重層的な「新たなる旅立ち」が描けるか

*1:対談「福井晴敏×岡秀樹」『シナリオ編』347頁。

*2:同上。

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