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偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

ヤマト2202と銀河:①序章:2202論の現在

〇序章:2202論の現在

 

 珍しくシリーズものを書いてみようと思いまして、今日はその第一弾です。おそらく不定期になるかとは思いますが、とにかくやってみます。論文の章立てみたくなっているのは飾りです。あと目印。

 さて第五章『煉獄篇』も公開され、三週目に入りましたね。2202を取り巻く「評価」の波も様々な様相を呈するようになってきました。ネット上を見ていても評価は一様ではなく、いわゆる「信者」「アンチ」などと単純に括れそうもありません。私見ではありますが、少し2202を評価する人々について類型をしてみたいと思います。

 ○全肯定する人々(いわゆる「信者」レベル)

 ○批判点はいくつかありつつも、概ね肯定する人々

 ○称賛点はいくつかありつつも、概ね否定する人々

 ○地獄の底まで批判し続ける人々(いわゆる「アンチ」)

 ○評価すらしない人々(無関心)

 これは2202に限ったことではありませんが、おおよそこのような感じで分かれてきたかと思います。そして、現在の私感では「称賛点はいくつかありつつも、概ね否定する人々」が多いように感じます。逆に言えば「地獄の底まで~」というような人はかなり特定の人に限られてきたのではないでしょうか。真に愛想を尽かした人は黙って去って行ってしまいますからね。

 とはいえ、現在の段階で『宇宙戦艦ヤマト2202』という作品全体を評価するのはまだ早いと私は考えています。シリーズの方向性は見えてきたので、そこに対して合う・合わないは当然ありますが、「駄作か良作か傑作か」といった議論を行うにはまだ早い。特に私が懸念しているのは、「未来」の不安ばかりを煽り、それがあたかも現実になるかのような空気観が一部では醸成されつつあることです。

 第五章公開以来、その槍玉に挙がってきたのがヤマト型二番艦<銀河>です。各所で「後継艦」などと表現されていることから”ヤマトに取って代わるのでは?”という噂が一部では当然のように囁かれました。挙句の果てに、副監督が半分ネタバレに足を突っ込みながら火消しに回らざるを得ない始末。炎上商法を狙ったものだったのかもしれませんが、ヤマト沈没と銀河登場を「主役交代」かのように煽った公式の責任は免れません。

 だからこそ、現在ネガキャンの急先鋒と化した<銀河>を、旧作~2202第五章までの「過去」と照らして考えてみよう。今日からの記事はそういった方向性を目指しています。

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