ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

2202のヤマトは「人類最後の希望」となったか

 

 

こんばんは。ymtetcです。

 以前私は、こんなシリーズものの記事を書いていました。

「ヤマト2202と銀河」シリーズ カテゴリーの記事一覧 - ymtetcのブログ

 2018年5月の第五章、《銀河》の登場が公になったことで盛り上がった「反銀河」の潮流。私もその一部だったわけですが、これについて何とかかんとか考えてみようと思い立ち、2018年11月の第六章まで、一連のシリーズを蓄積しました。

続・ヤマト2202と銀河 ネタバレ編:2202に結実する2199の「縁」 - ymtetcのブログ

 第六章でバーガーが、第七章でフラーケンが2202初登場を果たした今、改めてこの辺りの記事を読むと、また趣が違って見えるかもしれませんね。

 さて、気になるのが「2202のヤマトは『人類最後の希望』となったか」という点です。従来のヤマトシリーズにおいて、ヤマトが「人類最後の希望」となる過程には、二つのパターンがありました。それが

  • 地球艦隊が壊滅する(ヤマト以外の味方がいなくなる)
  • ヤマトが「特殊能力」を持つ

 でした。

 前者の例がパート1やさらばであり、後者の例がパート1、あるいはヤマトⅢでした。主に一般的なのは前者の例で、ヤマトⅢのような、地球艦隊が健在な中、ただヤマトだけがハイドロコスモジェン砲を得て地球を救う……という例は珍しいものです。

 では、2202がどんな道を辿ったのか確認しましょう。

 2202もまた、おおよそ前者の例に沿ってきていることは確かです。

 というのも、第22話の火星における改装シーンの背景を見れば分かるように、地球艦隊の主力艦艇は壊滅的な被害を受けており、事実上、戦力として地球艦隊は機能していません。そんな中で、コスモリバースを失った銀河からヤマトに装備を託して、単艦ヤマトが出撃する……という形は、極めて従来のヤマト的な「人類最後の希望」の描き方と言えます。

 しかしながら、2202には懸念すべきポイントが一つあります。

 それが、ガミラス艦隊の存在です。

 これまで公開された予告編や、劇場チラシなどでも明らかになっているように、第七章でヤマトにはガミラスという味方がいます。彼らがどんな立場をとるにせよ、少なくともヤマトの味方にはなるはずです。

 どうやって白色彗星とヤマトの一対一に持ち込むのか。ここが重要です。

 ここで再び、二つの選択肢が我々の前に広がります。

 一つが、ヤマトが「特殊能力」を得るパターン。

 もう一つが、ヤマト以外の味方が壊滅するパターンです。言い換えれば、残っているガミラス艦隊も敗北するパターン。

 今度は後者から見ていきましょうか。私はこちらを採用して欲しいと考えています。というのも、「ヤマト以外の味方が壊滅」→「ヤマトが『人類最後の希望』に浮上」という流れは、さらばの大きな魅力だからです。

続・ヤマト2202と銀河:②「さらば」とはシリーズ史上最初の『復活篇』である! - ymtetcのブログ

 既に2202は第21話で違った形の「ヤマト復活」劇を描いており、これはこれで魅力十分であったと考えますが、とはいえ、「さらばのリメイク」を標榜する以上は、この流れを踏襲して欲しい、というのがファン心理でもあります。

 現状、その流れを踏襲してくれるかどうかは心許ないですが、一つ希望的観測をすれば、予告編で一つはっきりしているこのシーンの時系列です。

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 イーターの刺さったバレル艦、その目前を通過するビーム(デスラー砲の色に見える)。そして、ガミラスの技術を載せて(?)出撃する銀河。これは月の近く、地球の目前で一大艦隊戦が行われていたことを示しています。

 仮にバーガー艦隊やバレル艦の戦闘が、ヤマトの地球到着より前、つまりデスラーとの決戦中に白色彗星を足止めする為に行われ、その結果ガミラス艦隊が敗北するとすれば、「バルゼーの地球降下」→「ねぇヤマトはどこ」へと繋げることが可能となり、これによって旧作の流れを踏襲することができます。

 銀河の立ち位置は気になりますが、この方が私は無難でいいと思います。

 

 ひっかかるのは、前者の可能性があるということです。つまり、ガミラス艦隊あるいは銀河が健在な中で、ヤマトだけが白色彗星と決戦を行う、という。

 この場合ヤマトには「特殊能力」が必要となります。他の艦艇を差し置いて単艦「地球を救う使命を帯びて戦う」ための。

 こうしてみると、2202ヤマトにも「特殊能力」はあって、それがまず味方になりつつある桂木透子であり、あの長いレーダーであり、何よりテレサによる「大いなる和」なる予言であるわけです。これは充分、他の艦艇を差し置いて「人類最後の希望」となるだけの「特殊能力」足り得ます。

 しかしこれでは、旧作が持っていたカタルシス的魅力、最終決戦という盛り上がりを削いでしまう結果となり、2202は「さらばのリメイク」として重大な欠陥を抱えてしまうことになります。

 

 2202は果たして、どちらの道を選ぶか。

 この予想をさらに詰めていくためには、第23話の冒頭10分が公開されると非常に有難いのですが(デスラーとの決戦がどこまで進むのか分かる為)、もう今日はラストまで観終わってしまうひとがいますから、今更予想記事と言うのも変な話でしょう。

 ツイッターでちらほら見かけますが、先行上映に合わせて今日冒頭10分公開というのはありそうな話です。とはいえ、これまでの先行上映ではそんなことはなかったので、順当に木曜日・金曜日という可能性が高いのかな、なんて思ってもいます。

 先行上映に行かれる皆様、もちろんネタバレは禁物ですけども、感想などは是非積極的に発信されてはいかがでしょうか。私は感想でも気になるタイプですので、あまりネットは見ないようにしたいと思いますが。