コケた、というのは劇場興収の話です。
ブルーレイはそれなりに売れたようですし、私自身はすごく楽しんだ映画でした。
しかし、あれだけ全国展開して目立った興収を得られなかったのも事実です。
その理由について、私は映画の特性にあると考えます。
方舟は、2199の24話と25話の間のストーリーですが、このことからも分かるように、方舟は2199シリーズの一部。内容も、2199キャラ間での世代交代や多数の新中心キャラの登場など、2199ファン以外には到底ついて行けそうもない内容でした。そこが問題なのです。
2199についてきていたファンだけが劇場に行き、ブルーレイを買った。2199ファンからの評価は高くても、それ以外の人々に響くものは何もなかったのです。
だから興収も伸びなかったのだと私は思います。
それ故に、彰司プロデューサーは続編製作にあたって、その作風について、2199から距離を置くことにしたのではないでしょうか。2199はそれなりにヒットした作品ですが、かつてヤマトを観ていた人はそれ以上にいると判断したのかもしれません。だからこそ福井晴敏に「さらば」のリメイクシナリオを書かせたのでしょう。これは、「『さらば』リメイクにするか、2199の続編とするかという議論があった」「2199は当たったので、今度はこっちに網を投げてみよう」といったスタッフの証言と一致しますね。