ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

おすすめヤマトメロディ:宮川彬良「Great Harmony ~ for yamato2199」『劇場版 宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟 OST』


こんにちは。ymtetcです。

今日は「Great Harmony ~ for yamato2199」を紹介していきたいと思います。

 

 

このシリーズは比較的レアな曲とかちょっと知られてない音源を紹介することに重点を置いてはいるんですけど、やはりこの曲は私の中でもすごく特別な曲なんですね、この「Great Harmony ~ for yamato2199」という曲は。

何故かというと、やっぱりこの『星巡る方舟』という映画自体が、2012年から続いてきた「ヤマト2199」の集大成的な映画に位置づけられているからなんですね。この曲はその『星巡る方舟』の主題歌なわけなんですけれども。

で、まずこの映画自体を振り返ってみると、冒頭は月からヤマトを見るっていう。空間騎兵隊が登場してヤマトを見るっていうところから始まるんですね。で、その月へやってきたキリシマ、キリシマは3話でヤマトを見送りましたけれども、そのキリシマから、去っていくヤマトを見つめるという視点から星巡る方舟の冒頭が描かれているわけです。

「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」本編冒頭映像 - YouTube

ラストに目を向けますと、本編のシャンブロウでの一件が収拾しまして、視点が一気に地球へ移るわけですね。そこでは藤堂長官であったり土方さんがいたりするんですけれども、そこに斉藤始がやってきて地球の現状に対して二人に文句をつけるわけです。地球はこんなにひどい状況なのだと。すると、オペレーターがワープアウト信号を確認したという。そして、ニヤリとする土方さんと共に「ヤマトです!」と一声あってエンドロール、この曲が始まる訳です。

冒頭にヤマトが発進するシーンを置き、ラストにヤマトが帰還するしてくるシーンを置いたというのが、この映画の非常に興味深い点です。2199というシリーズのストーリーを、序盤からラストまで挟み込んでいるのがこの星巡る方舟という映画なのです。この映画における本編のストーリーからすれば、これは24話と25話の間に位置する映画なのですが、そう見せかけておいて、実は映画の中に3話~26話までのストーリーも(描かれませんが)取り入れて描くという、ある意味2199シリーズ全体を見通しながら構成された映画なのです。

よって2014年に公開されたこの映画は、

 

 

2199シリーズの「本当の最終回」として機能させられていたということが出来ます。

そして、その「本当の最終回」のエンディングテーマが、この「Great Harmony ~ for yamato2199」なのです。

当時はまだ続編についても知らされておらず、「方舟次第」といわれていましたから、ある意味この映画は「最後のヤマト」かもしれない作品でした。そして、2202ではスタッフが入れ替わってしまったゆえに、本当の意味で「最後の2199」になった映画でした。

このどちらの意味でも、このエンディングテーマは特別です。当時も、このリメイクヤマトを「終わらせる」エンディングテーマでしたし、今も、2199という一つのシリーズを「終わらせる」エンディングテーマな訳です。

シリーズにおける特別な意味合いを補強してくれるのが、「作曲:宮川彬良」という事実と、アウトロで流れる2199の新作BGM「大志」なのですね。

この曲も、上述の意味で「集大成的」であり、「最終回的」である訳です。

『星巡る方舟』という映画と、同じように。

 

ちなみに、ちょっとマイナーなこの曲の音源を強いて挙げるならコンサート版でしょうか。

 

 

Yuccaさん(スキャットの人)と橋本一子さん(ジレルの人)と、東京混声合唱団が歌った音源なのですが、原曲と比べると何とも独特な魅力があります。それはお二方が少し自由に歌唱されている影響もあるでしょうか。平原綾香さんのバージョンと比べてまた違った魅力があり、何度も聴いてしまう一曲です。