こんばんは。ymtetcです。
今日はこの記事の続編
です。この記事では、
- リメイクによって過去作を正面から問い直し、「再話」することが、ヤマトの「真の復権」に繋がるのではないか?
という感じのお話をしました。
今日は引き続き、理念やスタンスといった抽象的な話をしていきたいと思います。
〇ヤマトシリーズの「両輪」
昨日の記事では、こんなことを書いています。
- 「パート1」から「復活篇」に至るヤマトシリーズは、原点としての「パート1」、その続編としての「さらば」の両輪で走ってきた。
- 大ヒットしたこの2作品、特に後者の「さらば」は、「蛇足*1」に大きな影響を与えている。
これらをさらに一歩進めると、
- 「パート1」と「さらば」あってのヤマト新作である。
とも言えます。だからこそ
- ヤマト新作を作るにあたって、「さらば」を無視することは出来ない。
と。これが、昨日の記事で述べたことでもありました。
〇過去作に対する問いかけ
また、ヤマト新作を作るにあたっては、以下の問いが必要であるとしました。
- 「パート1」「さらば」は、なぜ時代に受け入れられたのか?
- 「蛇足」は、なぜ受け入れられなかったのか?
2199は、本編~「方舟」を通じて以下の問いに向き合っていたと考えます。
- 「パート1」は、なぜ時代に受け入れられたのか?
- 「蛇足」は、なぜ受け入れられなかったのか?
前者の問いかけは、リメイクにおいては最低限必要とされる問い直しです。その答えは、設定考証におけるディティールアップに反映されていると考えます。「パート1」も当時においては圧倒的なリアリティを有しており、SF的な演出*2も積極的に活用されていました。
後者の問いかけは、方舟におけるバーガーの「死亡フラグ不回収」に反映されているでしょう。「蛇足」の安易な犠牲に対するアンチテーゼと考えられます。
さて、この問いかけという点において、2199を補完しているのが2202です。
- 「蛇足」は、なぜ受け入れられなかったのか?
の問いに対する2202のスタンスはまだ見えてきませんが、
- 「さらば」は、なぜ時代に受け入れられたのか?
という問いについては、「さらばのリメイク」ですから当然行われているでしょう*3。
2199・2202という2作品のリメイクによって、ヤマトシリーズの両輪が問い直されたということになります。
〇「2199」「2202」に続く「ヤマト」とは
ここでいう「2199」「2202」に続く「ヤマト」は、アニメシリーズの新作を指します。進行中と噂のハリウッドではありません。*4
仮にアニメの新作があるとすれば、
- 「2202」の続編
- 「復活篇」の続編
この二つしかないでしょう。
今ここで注目しておきたいのは、前者のリメイク版新作です。
「さらば」のリメイクは「2202」で終わり、もうヤマト過去作で残っているのは「蛇足」のみになります。
よって、「2202」に続編があるとすれば、それは「完全新作」に近い作品になると考えます。つまり、過去作の人気にリメイクシリーズの人気を併せて展開してきた「2199」「2202」とは違い、純粋にリメイクシリーズの人気だけで展開する作品です。*5
すると、上記「リメイク」「復活篇」という二つの新作構想には共通点が見えてきます。
どちらも
- 原作を持たない「完全新作」
であるが故に
- 「蛇足」になりかねない
ということです。
〇新作「ヤマト」が取るべきスタンス
よってこの新作は、従来の
- 「パート1」「さらば」は、なぜ時代に受け入れられたのか?
- 「蛇足」は、なぜ受け入れられなかったのか?
という問いから、
その答えを(〇〇性、などと)一般化して新作に適用する必要があるだけではなく、
- 2199(「パート1」リメイク)はなぜ成功/失敗したのか?
- 2202(「さらば」リメイク)はなぜ成功/失敗したのか?
という新たな問いに答えを出していくことが求められます。
言い換えれば、「次のヤマト」を「蛇足」としないためには
- 「パート1」「さらば」が成功した理由を分析する
- 「蛇足」が蛇足と呼ばれる理由を分析する
- 二つの分析結果である「2199」「2202」の答え合わせをする
この三つが必要である、ということです。
え?「じゃあお前がやってみろ」って?
出来たら今頃2202を作ってますよ!(笑)
まだまだ続編の余地がありそうなところで、今晩はおしまいにします。