こんばんは。ymtetcです。
ビギナーズナイト、私にとっては「失敗=ガラガラ」だったので、中身がビギナーでなかったとしても、それなりに埋まったのはよかったと思います。
赤羽根さん、国分さん、小野さんに加えて神谷浩史さんもいれば、ビギナー声優ファンだけでも満員にすることが出来たかもしれませんが*1、ギャラもバカになりませんからねー。
さてこのイベント、実は結構良くできてるなと思っていまして。
それが、第1話〜第4話という上映形式です。
導入、としての役割を考えると、2202の第一章はあんまり優れていないと思っています。
一方で、比較対象として2199をみると、こちらの第一章は導入として完璧。
この違いはシンプルで、「発進シーンの有無」にあります。
「宇宙戦艦ヤマトの旅」が物語の根幹ですから、旅の始まり=第一章とした方が、導入としては適切なのです。
その点からいけば、「ヤマトが蘇る」ところで終わる2202第1話*2、「キーマンに誘われ、月へと飛び立つ」ところで終わる第2話は*3、発進シーンを第一章で描けないが故の苦肉の策とも言えます。
さらばにせよ2にせよ、ガトランティス編は飛び立つまでの過程・動機が重要なので、もとより第一章でヤマトを飛ばすわけにはいきません。
そこで2202は第1話でヤマトを活躍させ、第2話を「旅に出る主人公・古代」で締めることで、発進シーンに代替させようとしたのではないでしょうか。
第2話ラストで盛り上がるくせに第3話であっさり地球へ戻るというこの違和感も、苦労して考え抜いた結果、生じてしまったものだったのかもしれません。
また、第2話のサブタイトルが「緊迫・月面大使館に潜行せよ」だったことに対しても違和感を覚えていましたが*4、「あのシーンに注目してもらいたい」=「あのシーンこそが導入として必要である」ということを示していたとも考えられます。
ビギナーズナイトに話を戻せば、第1話〜第4話をまとめて上映することで、「旅の始まり」までをひとまとめに見せることができました。
これは、導入として完璧に機能しています。
- こうしてヤマトは飛び立った。その旅の行方は、テレビ放送で──
こういうわけです。初心者向けを標榜する上映会としては、この上ない上映形式だったと思います。
2話で導入を描くのは、難しいんですね。
2199では「発進シーンまでの過程が短い」と批判を受けることもありましたが、ここにも第一章の難しさが表れています。
第一章は観客の反応、成績によって今後のベンチマークになる章なので、出来るだけ短く上映したい狙いもあります。
例えば「第1話〜第4話を第一章としてはどうか」という声もありますが、それは難しい*5。
2話という縛りの中で、いかに「導入」を描くか?
2199は旧作を見事に整理して、「発進シーンまで」の過程を違和感なく詰め込んだと思います。
2202は発進シーンを第二章に譲りましたが、第一章でなんとか「導入」を描こうとする努力は十分に見られました。
プロが難しい仕事にチャレンジするというその様は、見応えがあっていいものです。
余談ですが、テレビ版2202のエンディングでは「ヤマトより愛をこめて」を除いた他のS.E.N.S楽曲を使うようです*6。
2199の再放送版を思い出しますね。朗報です。