ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

「星に想うスターシャ 〜 スターシャ」(『バイオリンが奏でるヤマト・ラプソディ』)@おすすめヤマトメロディ

こんばんは。ymtetcです。

久しぶりに、音楽をおすすめしてみます。

以前おすすめしたアルバム『バイオリンが奏でるヤマト・ラプソディ』から「星に想うスターシャ ~  スターシャ」です。

このアルバムの素晴らしさは、参加アーティストを並べるだけですぐ分かります。

  • 徳永二男(バイオリン)
  • 羽田健太郎(ピアノ*1
  • 木村好夫(ギター)

そう、ヤマトファンなら超お馴染みのメンバー。

このアルバムは、ヤマト音楽を演奏家として支えたメンバーによる、贅沢すぎるイメージ・アルバムであり、豪華すぎるイージーリスニング・アルバムなのです。

『ヤマト・ラプソディ』シリーズには三作品ありますが、もっともおすすめなのが、この三者が揃い踏みしているこの『バイオリン』。

『ピアノ』の鈴木敏夫さんや『2199 40th』の「HATS」のように新しいアーティストを取り入れていくのも素晴らしいことですが、『ギター』『バイオリン』のように、これまでヤマト音楽を支えてきた演奏家をフィーチャーしたアルバムも貴重でしょう。

 

さて、そんなアルバムの中でも何故この曲「星に想うスターシャ 〜 スターシャ」を選んだのかと言いますと、

 私が好きだから

です(笑)。

じゃあ次は、何故好きなのかを説明しなければいけませんね。

 

この曲の好きポイントは、

 構成

 ピアノとバイオリンの掛け合い

の2点です。

この曲を聴いたことのない人は、タイトル「星に想うスターシャ 〜 スターシャ」に違和感を覚えたことでしょう。同じ単語が2回繰り返されているからです。

このタイトルに込められた意味はシンプルで、この曲が「星に想うスターシャ」と「スターシャ」の2つのメロディで構成されていることを示しています。

「星に想うスターシャ」は、

イスカンダルの星であなたが呼ぶ

 という歌詞から始まる歌で、「誰かからスターシャへの想い」が歌われています*2

一方「スターシャ」は、『交響組曲 宇宙戦艦ヤマト』のB面最終曲で、本編で使用されていないイメージ曲のようなもの。このメロディを「スターシャ」と名づけたのは西崎プロデューサーで、作曲した宮川先生は「さよならヤマト」と名づけていたとか*3

この2曲は、A面を「星に想うスターシャ」B面を「スターシャ」のシングルレコードとして発売されたこともあります。

『バイオリン』でこの2曲のメロディが組み合わされたのは、必然だったと言えるでしょう。

この2曲を組み合わせたこと、これがこの曲の価値です。

もう一つの理由に踏み込んでいきます。

もう一つは

 ピアノとバイオリンの掛け合い

です。徳永さんと羽田さんの掛け合いといえば、「交響曲 宇宙戦艦ヤマト 第四楽章」が有名ですよね。

歌詞に沿って二人の掛け合いを紹介すると、

  • イスカンダルの」〜「スターシャ」:ピアノ
  • 「傷つきながら」〜「差し伸べてくれた」:バイオリン
  • 「もしも許される」〜「連れてきたかった」:ピアノ
  • 「星の海で」〜「スターシャ」:バイオリン

一番はこんな感じで掛け合います。

そして、間奏が交響組曲の「スターシャ」です。ここでもバイオリンとピアノの掛け合いが続きます。『バイオリンが奏でる〜』というアルバム名ではありますが、この曲はかなりピアノの存在感が強いですね。

「スターシャ」が終わると、二番がBメロ(?)から入ります。さっきと同じで

  • 「平和の夢に」〜「思い出していた」:バイオリン
  • 「今も彼方から」〜「何も見えないが」:ピアノ
  • 「星の海で」〜「スターシャ」:バイオリン

と展開し、フェードアウトしていきます。

この曲における掛け合いは、『ヤマトよ永遠に』の「信じあう二人」に近い印象も受けますね。

羽田さんの柔らかくも力強いピアノと、徳永さんの「みぞおち」から揺さぶるような美しいバイオリンは必聴ですよ!

*1:キーボード、と記載するサイトもあり

*2:「誰か」には諸説あります

*3:『交響組曲』ブックレットより