『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』 第六章「回生篇」 ED主題歌 「大いなる和」本編最新映像PV
こんばんは。ymtetcです。
昨晩、PVが公開されましたね。内容的にも濃いPVだったと思います。今日はここから、第六章の焦点がどこにあるかを書いていきたいと思います。
いつもよりは軽めの内容になるかなと。それはPVが軽いからというよりは、PVが重いので、いくつかの記事に起こせそうだな、ということです。
目次
理想と現実をめぐる「宿命の対決」
「ヤマト。大いなる和。けだし理想は美しい。だが、理想だけでは何も救えない」
引き金を引くデスラー。その先にはヤマト、そしてランハルトがいるのでしょうか。
「その理想に、現実を変える力があるというのなら。私を倒しに来い、ランハルト」
「理想と現実」。
第六章のテーマのひとつに、これがありそうです。
第五章において、ヤマトという「理想」を選んだランハルト。一方、ガミラスを滅亡と言う「現実」から救うため、デスラーはガトランティスとの取引を選ぶと。
「宿命の対決」も、この構図になるのかもしれません。となれば当然、旧作後期デスラーファンの人からは反発があるでしょうね。
ガトランティス化する地球政府
「この先戦争が長引けば、人類は生き残るためにどんな選択をするか分からない」
「人類が生き延びるために――」
島「そこまでしなきゃいけないのかよ!」
芹沢「徹底抗戦だ! 時間断層ある限り……」
銀河が背負う任務、ヤマトクルーの激昂。何かに憑りつかれたかのように徹底抗戦を叫ぶ芹沢。
そして、「戦って死ね」という冒頭10分の台詞と、戦闘マシーン銀河。AIの自己増殖。
地球政府は人類の興亡をかけてガトランティスと戦っているにもかかわらず、徐々にガトランティスへ近づいているように思えます。物語として、両者の姿を重ねる狙いがあることは明白です。
「人類が人類である」ということそのものについて、この第六章では問われることになりそうですね。
「生きる」こと
「山南。死んで取れる責任などないぞ。山南」
と、土方艦長。
「生きろ。生きて恥をかけ。どんな屈辱にまみれても、生き抜くんだ」
名言だと思います。ありふれた言葉ではありますが、『さらば宇宙戦艦ヤマト』という文脈でこのセリフが出てきていることに何より価値があります。
方向性としては、むしろ『ヤマト2』や『ヤマト』(第一作)に近いですよね。「生きろ」という強烈なテーマ。
2202のキーワード
今回は、2202がこれまで描いてきたもの、描こうとしているものがおおよそ分かるPVになっていたと思います。
キーワードは「理想と現実」「人間」「愛」「命」。旧作のヤマトが描こうとしてきたものでもあり、2202がこれまで描こうとしてきたものでもあります。根本的な部分ではきちんと旧作のヤマトをリメイクしているんだなと、改めて感じますね。
しかしながら、このPVでさえミスリードの可能性があります。
「畳みはじめたら、その風呂敷の柄が違っていた感じ」
と、中村さんも仰っています。
2202にはこれまで様々な物語がありました。いよいよ、それを作品のテーマとして集約していく段階に来たと言えるでしょう。しかしながら、その「風呂敷の柄」は違っている、と。
ちなみに2202のラストに関しては、現時点ではそれほど心配していません。ラストシーンのイメージ自体は制作早々から共通理解があったようなので。変に引っ掻き回されていないことを祈りますが。
第六章では「風呂敷」を畳み始めるでしょう。しかし、我々が旧作のヤマトを踏まえて予想するような着地点とは、また違う場所にたどり着くのかもしれませんね。着地はしたけれど、何だか知らない場所だなと。そういった不思議な感覚を覚えるような作品に仕上がっているのかもしれません。
今後は、音楽・メカ・戦闘シーンなどについて書いていきたいと思います。