ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

【ヤマト2205】ヤマトクルーをめぐるあれこれ

こんにちは。ymtetcです。

前々回の記事で、真田はヤマトに随伴する<日向>の艦長なのではないか、と予想しました。これはあくまで予想に過ぎませんが、少なくとも真田が『2205』のヤマトに乗らないことは、福井さんの発言により確定しています。

福井さんにとって真田は、たとえ『さらば』のリメイクであっても絶対に殺せないほど、重要なキャラクターでした。それなのに、なぜ『2205』の作り手は真田をヤマトに乗せないことにしたのでしょうか。今日はこれを考えてみます。

〇ヤマトクルーの現況

真田がヤマトに乗らないのは、ヤマト艦内のクルーの世代を、大きく二つに分けるためではないでしょうか。

『2205』では新しいヤマトクルーが乗り込んできます。

『2202』最終話時点でのヤマトクルーは、

・『2199』以来の中堅層(真田や新見)

・『2199』以来の若手層(古代や島、南部など)

に大きく分かれていました。そこに今回は、

・『2205』からの新人

が加わるわけです。

『2202』ラストのまま新人たちを追加すれば、『2205』のヤマトには三つの世代のクルーが乗り込むことになります。すると、艦内の人間関係が不必要に複雑となるのです。

〇艦内の人間関係をシンプルに

これらの三世代を真田世代、古代世代、土門世代と仮称しておきましょう。

土門世代の新人たちは、初々しくヤマトに乗り込んできます。先輩として彼らを導くのが古代世代の役目ですが、ここで真田世代が艦内にいると、先輩・後輩の関係性が二重構造になってしまいます。古代世代は土門世代の前では先輩ですが、真田世代の前では後輩なのです。

もしも、『2205』が集団の人間関係のズレをテーマにした作品であるなら、二重構造をとってもいいかもしれません。ですが、部活ものならともかく『宇宙戦艦ヤマト』、しかも短い劇場映画で複雑な人間集団のドラマをやっている尺はありません

ならば、真田世代をヤマト艦外に「出世」させて、古代世代を中心に新たなヤマトクルーを組み上げていく方が、シンプルな人間関係が組み立てやすくなるというわけです。

〇余談:古代はどこにいる?

なお、古代世代と述べましたが、当然、『2202』でヤマトに乗っていたクルーがそのまま『2205』でヤマトクルーになるとは限りません。

福井さんによれば、時間断層の消滅と二人の救出を決めた国民投票は、『2205』の古代と雪に少なからざる影響を及ぼしているといいます。彼らは地球社会で多大な注目を浴びる存在になった、というのです。

私は、『2205』の古代については二つの可能性があると考えています。一つが、ヤマトに乗っている可能性もう一つが、ヤマトに乗っていない可能性です*1

前者の可能性が高いのですが、その場合、ヤマトは既に地球連邦防衛軍の主力戦艦ではないと思われます。それは、『2202』で時間断層がもたらしたブレイクスルーから考えても当然のことですし、何より、古代があの奇跡の生還から、再び軍の最前線に戻ることは考えにくいからです。古代がヤマトに乗っているのなら、既にヤマトは軍の主力ではないはずです。それこそ多くの人が予想するように、新人の練習艦としての立ち位置を確立しているかもしれませんね。もしそうなら、古代以外の旧ヤマトクルーは多方面に散らばっている可能性もあるでしょう。

個人的には、後者の可能性を推したいところです。これは全く根拠がないのでただの妄想ですが、古代は『2205』冒頭、イスカンダルにいるのではないかと思っています。

なぜそうなっているかは私にも見当がつきません。ただ、古代には地球を離れる理由があります。今の地球は古代にとって、居心地のいい場所ではないのです。

さらに、『2205』が『新たなる旅立ち』を下敷きにしている以上、本作の核となる事件は恐らくガミラスイスカンダルで起こります

旧『新たなる旅立ち』では、ガミラス本星に立ち寄ったデスラーが、その崩壊(=事件)を目撃してしまうところから物語が始まりました。

しかし、鮫乗り様の丁寧な予想記事を読むと、『2205』冒頭のデスラーは旧作通りの行動をしていない可能性が高いような気がしてきます。

blog.livedoor.jp

ガミラス本星の爆発と暗黒星団帝国の行為をデスラーが目撃したからこそ、旧『新たなる旅立ち』の宇宙戦艦ヤマトは、ガミラスイスカンダルをめぐる事件に関わるようになりました。旧作そのままの展開は、デスラーがマゼラン星雲にいなければ発生しません。

イスカンダルが地球にSOSを求めるとは思えませんので、旧作そのままの展開を『2205』で辿るならば、民主派ガミラス政権がSOSを求めたことにすればよいでしょう。ですが、それでは旧作に比べてドラマ的に弱いですし、何より、国家間の救援要請であれば、ヤマトの派遣には必ずしも直結しません*2

そこで、イスカンダルで起きた事件を古代が目撃することにすれば、それなりにインパクトのあるオープニングになるのではないか……というのが私の考えです。

もっと極端なことを言えば、ヤマトごとイスカンダルにいてもいいかもしれません。ガミラスイスカンダル、ヤマトの危機にデスラーが駆けつける……という旧作と逆の筋書きをとれば、結構アツい展開にはなりますからね。それこそ、ガミラス星におけるデスラー復権にも寄与するでしょうし*3

*1:なお、既に公開された設定画の中には「艦長服を着た古代」が含まれているため、古代が軍を離れている可能性は低いと考えています。

*2:『2202』から2〜3年が経ち、『2205』の地球連邦は旧作以上に宇宙に艦隊を展開できているはず。

*3:『2202』ラストの時点で、ガミラスは民主派とデスラー派に二分されているというのが私の考えです。

【ヤマト2202】最終話、ガミラス分裂説 - ymtetcのブログ