ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

『ヤマトマガジン』(vol.10)感想/『はたらく細胞!!』一言レビュー

こんにちは。ymtetcです。

〇ヤマトマガジン(vol.10)着弾

『ヤマトマガジン』が到着しました。かなり充実した内容でした。映画『ヤマトという時代』の延期で紙面の変更を余儀なくされたようですが、この充実度はそれを感じさせません。

今日も極力本文の内容に触れないように、感想を述べていきます。

〇ヤマトマガジン(vol.10)感想

<内容>
・「ヤマト」を支えるスタッフインタビュー
 - 麻宮騎亜(絵コンテ・作画)
 - 青木 隆(撮影監督)
 - 上地正祐(CGディレクター)
 - 福谷直樹(色彩設計)
 - 星美弥子(特殊効果)
・2205最新情報
・アステロイド6振り返り座談会
・スターブレイザーズΛ情報
・MECHANIC徒然草
・"ニシザキ"を継いだ男の話
など

まず、とにかく企画が面白かったです。

スタッフインタビューでは、これまで必ずしもメインスタッフとは捉えられてこなかったスタッフに焦点を当てていました。

特に、ここで名前の挙がっているメンバーは興味深いものでした。全員が『ヤマトという時代』に参加しているスタッフなのですが、例えば、麻宮さんと青木さんは『2199』と『2202』双方に参加されています。そして『2199』のみに参加されているのが上地さん、『2202』のみが福谷さん、『2199』にも『2202』にも携わっておられなかったのが星さんです*1

興味深いのが、上地さんが『ヤマトという時代』に参加していることでしょう。上地さんは『2199』でCGテクニカルチーフを務めておられましたが、『2202』には参加されていないようでした。上地さんは西井さんと共に、『2202』と同時期にジーベックが制作していた『フルメタル・パニック! Invisible Victory』に参加されていました*2『2199』のCG表現を知るスタッフが『ヤマトという時代』に参加している、しかも『2199』前史のCG表現を担当しているとなれば、どんなものを見せてくれるのか期待が膨らむというものです。

また、(これは触れてもいいだろうと思いますが)『ヤマトという時代』では『2199』でお馴染みだった「手描きでのディテールアップ」が部分的に導入されているようです*3。その担当は麻宮さん。マガジンにはディテールアップの具体例も提示されていました。

『ヤマトという時代』の新作カットは、短いながらもメカ描写がかなり充実しているのかもしれません。上地さんの参加と併せて、映画の冒頭部分がとても楽しみになりました。

さて、『ヤマトという時代』や『2205』については語り出すと止まらないので、今回はこの辺りにしておきます。

「アステロイド6」の座談会も大変面白かったです。「アステロイド1」などといった名前を伏せた形で表記されるものと思っていたら、ばっちり一人一人のお名前(含ハンドルネーム)が出ていて驚きました。そして、そのメンバーを見て最初に感じたのが、

そりゃ、これだけのクオリティの作品が出来るよな!

という納得でした。『アクエリアスアルゴリズム』は、とにかく痒い所に手が届く作品です。ファンが疑問を抱きそうなポイントのほとんどが、先回りして潰されていましたよね(笑)。これは並大抵の仕事ではないと思っていましたが、このメンバーなら納得です。今後の展開にも期待したいですね。また、『アクエリアスアルゴリズム』も公の作品になる可能性が高いようなので、その時が来れば、じっくりと向き合っていきたいと思います。

『Λ』の情報は既知の単行本発売(4月26日)と、設定資料の掲載でした。設定資料はメカニックが中心でしたが、メカデザインに込めた狙いと経緯を玉盛さんの解説で楽しむ形になっており、書籍から一部を取り出したような内容の充実度に感銘を受けました。前半の『ヤマトという時代』スタッフのインタビューや「アステロイド6」座談会にも言えますが、誰が何を考えていかなる最終形に至ったのか、という話は、プロの頭の中を覗いているようで楽しいものです。

最後に、実はかなり楽しみにしていた「ニシザキ」連載。今回も面白かったです。読み物、エッセイとしての面白さがありました。ブラックボックスの多かった時期の話に触れていて、公式で、しかも本人の口からこの内容が伝えられるのは画期的だと思いました。彰司さんの視点から見たあの時代を知ることができるのは、とても興味深いですね。

〇おわりに

細かな新情報を挙げればキリがありません。ストレートな情報は少ない分、色々な想像をかきたててくれるものでしたね。それについては、また日を改めることにします。

 

以下はおまけです。最近鑑賞を終えたテレビアニメの感想を残しておきます。

〇テレビアニメ『はたらく細胞!!』(2021年冬)ひとことレビュー

youtu.be

はたらく細胞』の二期にあたる今回のテレビシリーズは、半分ほどは映画で既に先行公開していたもののようでした(『2199』『2202』みたいですね)。

そのせいか、正直間延び感の否めない部分もありました。一期のように一話完結で物語を進め、「事件発生→解決」のパターンを作った方が同作の良さは出やすかったのかな、と感じました。

youtu.be

この映画そのものは観ていませんが、4~8話の内容が映画で一度に放映されたのだとすれば、それなりに後味のいい映画だったのではないかと思います。この予告編にも出てくる、一般細胞と乳酸菌の物語としてはかなり楽しめました

*1:アニメスタッフデータベース」を参考にしたので、あくまでクレジット上のみの話です。

*2:『フルメタル・パニック! Invisible Victory』におけるリアル路線のメカ&背景表現のこだわり | 特集 | CGWORLD.jp

*3:『2202』でも行われていたのかもしれませんが、少なくとも、それが売りになることはありませんでした。