ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

【新人クルー研修日誌】違和感をおぼえてしまう

こんにちは。ymtetcです。

先月から始まっている「新人クルー研修日誌」企画。とてもいい企画だと思います。

ただ、少し違和感もおぼえました。今日はそれについて書いていきます。

さて、私はこの企画はすごくいいと思う一方で、どこか「わざとらしい」と思ってもいます。まずは、このツイートをご覧ください。

ここに、私が「わざとらしい」と思う理由が詰まっています。「第〇章を鑑賞しました」と冒頭に書きながら、その章を見れば分かるようなことを疑問形にして、しかも口語体にして締めくくっているからです。さらに言えばそれを、わざわざ19時30分に予約投稿しているからです。

メ2号作戦でヤマトが沈むのは第5話。その展開自体は確かに衝撃的ですが、直後の第6話でヤマトは反転攻勢に出て、冥王星基地を攻略します。そして、ここまでが「第二章」です。

すなわち、「第二章を鑑賞しました!」に始まるツイートでありながら、その締めくくりの「そして始まる、メ2号作戦ってええ!?ヤマト沈んでいきますけどええっ!?」は第5話のラスト。そして、次のツイートは第三章です。

繰り返しになりますが、19時半の予約投稿で「第二章を鑑賞しました」のツイート第5話ラストの衝撃を口語体でツイートする。この一連の流れによって、私には「そして始まる、メ2号作戦ってええ!?ヤマト沈んでいきますけどええっ!?」が、どうしても生の声、素朴な感想には見えなくなってしまったのだと思います。

むしろ既存ファンがツッコミを入れたり、「あー初心者が楽しんでいるな」とニヤニヤしたりするような”仕掛け”を、意図的に盛り込んでいるようにさえ見えました。実況ツイートなら理解できますが、鑑賞後のまとめ感想ツイートでこのような表現を使うのは、どうも考えにくいのです。例えるなら、飲み会に参加した後輩が、先輩に先輩風を吹かせて気持ち良くなってもらおうと大げさに相槌をうつ……そんな雰囲気を私は思い出しました。

第三章のツイートも同様でしょう。話の流れとしては、「信用していい」かどうかを深堀するのは第四章の第11話なので、確かにこの疑問は成り立ちます。しかし、それくらいは第10話のラング艦長の振舞いをみて自分で判断することが可能です。ストーリー全体のテーマに繋がる「相互理解」への前振りを、『2199』スタッフは第10話でかなり丁寧にやっているのですから。

第三章のツイートはかなり重箱の隅的な批判になってしまったが、この「新人クルー研修日誌」には現状、どこか息苦しさを感じます。まるで「物語を要約せよ」と命じられているかのようです(実際に命じられているのかもしれませんが)。それにプラスアルファで、先の「ファンのツッコミの呼び水」が設定されているように見えるのですから、私はさらに息苦しさを感じてしまいました。

最後に、私が覚えた違和感について、もう一点補足しておきます。

現状、「新人クルー研修日誌」からは、一時期流行した「日本の素晴らしさを外国人に語らせる番組」「外国で『誤解されている』日本文化を日本人が『正して』いく番組」のような雰囲気を感じます。

すなわち、これらの番組が「外国人」というデフォルメされたアイコンをダシにして日本人を気持ちよくさせる番組として設計されているように、この一連の企画も、「初心者」というデフォルメされたアイコンをダシにして、既存ファンを気持ちよくさせるための企画として設計されているように見えるのです。これでは単に既存ファンが気持ちよくなるだけであって、何かプロモーション上の効果があるのか分からないのです。

せっかく宣伝部に新人が入ってくれたというなら、もっとライトなファンが『ヤマト』界隈に入ってくれるように、もっとライトな感想を書かせてもいいのではないでしょうか。現状のツイートが、すべて本当の素朴な感想であるというならもちろん否定はしません。ですがもし仮に、宣伝部の方針として何らかの「縛り」を与えているのなら、それを一旦取り払ってしまってもいいと私は思います。

内容はこれくらいでいいんですよね。