ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

ヤマトファンの分断を緩和できる「第一作の新しいリメイク」

こんにちは。ymtetcです。

「ファンの分断」が最近話題になっていますね。私自身が取り上げているので私にそう見えているだけなのかもしれませんが、ともかく、ちらほらとこの話題が流れてきます。

この話題をながめていて感じるのは、ファンの分断は必ず公式作品を介して起こる、ということです。実は、ファン同士の個人的なやりとりのなかでは決定的な分断が生まれておらず(世代的に大人が多いからですかね)、分断は「旧作」『2199』『2202』『2205』といった、公式作品の存在を介して、宗教対立的に起こっています。

今日は、この視点から、ヤマトファンの分断を緩和するためには何ができるのか、提案をしてみたいと思います。

ヤマトファンの分断を緩和するためには何ができるのか。

その一つに、私は「それぞれが第一作の新しいリメイクを妄想すること」があると思います。

色々な人の意見を見て思いますが、あの1974年の第一作『宇宙戦艦ヤマト』が嫌いだ、という人はごく少数なのではないかと思います。『2199』世代のファンも、『2199』それ自体が第一作『ヤマト』へのリスペクトの上に成り立っているので、旧作第一作の存在そのものを否定することは考えにくいのではないでしょうか。

つまり、公式作品ごとに分断されがちなヤマトファンがまとまることのできる、数少ないポイントの一つが第一作『宇宙戦艦ヤマトだと言えます。

ところが、第一作『ヤマト』を極端に賞賛するあまり、勢い余って『2199』を批判してしまうと、また分断が生まれます。もちろんそうした議論もいいのですが、「分断を緩和する」という観点から言えばあまり好ましくはありません。

そこで提案したいのが、ファンがそれぞれ「自分なりの第一作リメイク」を妄想してみることです。

妄想ですから、立派である必要はありません。私たちはプロではないのですから、出渕さんや福井さんのように綿密なものを作らなくてもよいのです。

もしかしたら、「自分は第一作の絵を綺麗にしたものがいい。以上」な人もいるかもしれませんが、例えば「第一作の絵」といっても、どれをどう綺麗にするのかは、人によってそれぞれでしょう。芦田さんのテイストがいいのか、白土さんのテイストがいいのか、はたまたPS版の松本&増永テイストがいいのか……各話ごとにバラバラなのも再現したい、なんて人がいてもいいですよね。

音楽は、メカデザインは、背景は、とテーマを広げていけば、着せ替え人形のように、人それぞれのベストミックスが出てくるのではないでしょうか。

このようにして「第一作の新しいリメイク」を妄想する過程で、「自分は『ヤマト』のどこが好きなのか」が言語化されていくはずです。また、普段旧作だ、『2199』だ、『2202』だと各作品に言いたいことがある人でも、さすがに「ファンのリメイク妄想」にまで怒りを覚えることは少ないだろうと思います。

なにしろ、『2199』も出渕さんたちの頭のなかにあった「第一作のリメイク」構想から生まれたのです。また現在のヤマトファンによって、たくさんの「第一作のリメイク」構想が生まれたとしたら、『2199』スタッフがたびたび言及していた新世代によるリメイクシリーズの誕生にも繋がるかもしれません。

ということで、今回はヤマトファンの分断を緩和する一つの方策として、「第一作の新しいリメイクを妄想する」提案をしてみました。分断もまた社会に必要であり、この状況も『ヤマト』の発展のためには必要なのだ、と言われてしまえばそれまでですが、少なからず心を痛めている人がいるなかで、何かのヒントになればと思います。