(注意)この記事を読む前に、1月6日の記事をご覧になってください。
よろしくお願いします。
こんばんは。ymtetcです。
ヤマト界隈が荒れています。その原因がこれです。
取扱説明書までもが豪華仕様!
『DOCUMENT ANDROMEDA 2202 DX』と題したこの取扱説明書。
中身の詳細もご紹介したいところですが、
こちらは是非手に取って見て頂きたいです!
プラモ自体の評判が悪いという訳ではなく*1、問題はこの取扱説明書です。
内容はアンドロメダのバリエーション設定紹介や作例紹介、イメージイラストなどからなるようですが、問題は作例として挙げられている《ラボラトリーアクエリアス》です。このページ、なんと「飛ぶ理由」をそのまま掲載。
よって、ヤマト2202公式の商品に「飛ぶ理由」の文面が記載されてしまっているというわけで、これが物議を醸しています。
しかも、そこには「ラボラトリーアクエリアスが2代目宇宙戦艦ヤマト」である旨が。
この設定、小林さん個人の「飛ぶ理由」でなら勝手にやってくれても問題はないのですが、やはり公式の商品に入り込んでくるとなると、ヤマトファンとしては敏感に反応せざるを得ません。
ちなみにこの「2代目宇宙戦艦ヤマト」という発想、元ネタは2520です。
YAMATO2520には、17代目と18代目のヤマトが登場します。「ヤマト」という戦艦が代替わりしていく、という発想が2520にはあるのです。
一般的に、旧作の世界線では初代ヤマトが戦艦大和、2代目が宇宙戦艦ヤマトだと設定されているようです。2520のヤマトは18代目と設定される前、「YAMATOⅢ」と仮称されていたとか。
ここから、2199の世界線では初代が宇宙戦艦ヤマトなので、2代目が《ラボラトリーアクエリアス》にあたる、というのが副監督の発想なのだと思います。
あるいは「宇宙戦艦ヤマト」に絞れば、旧作も2199も「宇宙戦艦ヤマト」が初代なので、「2代目宇宙戦艦ヤマト」という面ではどちらの世界線でも大差はないかもしれません。
いずれにせよここで注意して欲しいのは、復活篇のヤマトも2代目にあたるらしい、ということです。2代目、と聞くと時間軸上近い未来の存在に思えるのですが、副監督が「飛ぶ理由」で2220年という年号に途中言及しているように、時系列的には復活篇よりも後の時間軸に位置します。結構遠い未来の話なんですね。
さて、「飛ぶ理由」に《ラボラトリーアクエリアス》を掲載した時の副監督の言い分は、「アンチが『復活篇に繋げるな』と煩いからオレ流で繋げたらどうなるか見せてやる」というものでした。
なのでてっきり、公式にする気はないと思っていましたが、こんなことになってしまいました。あんまり批判をすると、かえって逆効果になるのかもしれません。
ただまぁ、さっきも書いたようにこれは復活篇・2520へと繋がっていく発想で、2199が完結編まで見越して設定を組んだことと何が違うんだ!と言われれば少し答えるのが難しくなります。
とはいえ、2520に繋がることを良しとしたとしても、デザインにも問題があります。
ラボラトリーアクエリアスのデザインはアンドロメダの船体に銀河の艦橋を載せ、ドームを2520風味に改造したもの。ということで、おおよそ艦橋は2520ヤマトと似たデザインだと言えるのですが、こうすると、2代目と18代目に共通の意匠があり、17代目にはそれがないという、デザイン的な整合性が取れなくなるのです。
ちなみに船体に関しては、復活篇に我々のよく知るアンドロメダも「A12」として出てくる(DC版)ので、ありな発想ではあります。やはり、気になるのは艦橋でしょう。
もし2代目ヤマトをあれにするのであれば、17代目と18代目のヤマトは、ちょうど2202のコスモタイガーⅠⅡのように「違う会社のデザイン」である、と設定を変更した方がいいかもしれません。
と真剣に考えてしまいました。
が、画面外設定なので2202に関係ない話ではあります。
もちろん2202公式の模型にこれが封入されてしまったことは批判すべきかもしれませんし、バンダイの公式プラモデルをここまで「飛ぶ理由」化できるのか*2、と正直驚きました。
アンドロメダDXは再現可能なバリエーション含めて「小林誠(ファン)のための」キットのように見えます。そう考えると致し方なし、という諦めも感じます。
「2代目宇宙戦艦ヤマト」という言葉は非常にセンシティブな表現なので多少感情的になる人もいらっしゃるでしょうが、感情的にならなくとも、公式外の連載の内容が公式の商品に入り込んできたことそれ自体がおかしいので、冷静に「好きじゃない」ことを表明すればそれで事足りるでしょう。
作り手の「架空艦とそのストーリーを考えて遊ぶといいですよ」というメッセージは分かるのですが、もっと上手いやり方があっただろうにと思います。