ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

【ハイパーウェポン2009】ヤマト格納庫

ハイパーウェポンです。

今日は復活篇当時、批判の嵐が作品に吹き荒れる中、数少ない「これはよかった」という意見の見られるポイントだった、ヤマト格納庫のページを見ます。

初めてコスモパルサーが出撃するこの一連のシーンで、小林誠曰く難関だったのは「艦載機複数発進の前後で、主要な役どころが空気中で会話を続けている部分」だそうです。

確かに、あの一連の会話と直後の出撃シーンを旧作の格納庫で再現すると、それがどうしても違和感を生んでしまうことは何となく想像が付くと思います。

それを、このシーンを担当した小林誠はあの格納庫ギミックで対応したようです。

すなわち、何重にも区画が分かれ、スロープがあって、というあの構造です。

気密区画と、減圧区画を分ける為に、戦闘機が発進する為に用いられてきたスロープを利用して、真空をそのスロープが作る空間に限定し、又、数機を一度にスロープのつくり出す減圧チャンバー・カタパルトに送り込む事に拠り、いくつかの連なった艦載機の発艦を可能にしている。

だそうです。リアリティがあるかどうかや、そもそもあれだけの格納庫がヤマトに収まるのかという問題は別にして、この一連のシーンは一応、彼の中で理屈がついていることが分かります。

実は、2199のようなリアリティ重視の作風を採用しない場合でも、このように、少なくとも作り手の中で「理屈」が成立していることが重要になります。

どんなにファンタジックでも、最低限「子供だまし」にはなり得るからです。

そして、これができていなかったのが2202の第9話であると考えています。

理解不能なのですからね。

福井さんの脚本があり、副監督の舞台設定があり、小倉さんの理屈があり、尺の制約があり、という中で、混乱をきたして理解不能になった、という可能性が最も高い、と私は考えます。

それでは、よい休日を~