ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

【2202解釈】今更ながら、『2199』デスラーの行動を考える

こんにちは。ymtetcです。

『ヤマトという時代』で改めて分かったことがいくつかありますが、今日はそうではなく、『ヤマトという時代』を観てようやく、私が気づいた部分について書いていきます(笑)。映画の深い内容ではありませんが、ご了承ください。

 『ヤマトという時代』では、『2202』第五章に相当するデスラーの過去エピソードが描かれています。そこで、

  • バレラスタワーは、コスモリバースの力でガミラスを生きながらえさせるために、イスカンダルを恫喝する一派によって作られた砲台。

であることに言及されています。

なお、私は今まで忘れていたのですが、このことは『2202』第16話でギムレーの口から明かされていました。言い訳になりますが、恐らく当時の私は「ギムレーの言うことだし、本当なのかな?」と懐疑的になっていたのでしょう(恐らく、きっと、たぶん)。

さて、『2202』で取り入れられたこのネタは、『2202』第16話や『ヤマトという時代』でさらりと流してしまうにはあまりにも惜しいネタです。

というのも、この「ガミラスを救うためにイスカンダルを恫喝する一派」の存在は、以下の事実を示すからです。

この二つです。つまりバレラスタワーは、イスカンダルガミラスの双子星が手を取り合う未来を志向するデスラーにとって、忌々しい存在であったと言えます。

だからこそ、デスラーは第二バレラスを作り、遷都を計画したのです。

ところで、イスカンダルを恫喝している一派が、「ガミラス星がじきに滅ぶことを知っている」ことは重要です。ガミラス星がじきに滅ぶという秘密を知ることができるのは、「血の誓い」を交わした者だけだからです。すなわち、「イスカンダルを恫喝している一派」もまた、デスラー家を筆頭とした旧ガミラス貴族たちの一派なのでしょう。

そうすると、アベルトが独裁体制を築いた後も、こうした貴族たちは帝都バレラスで決して小さくない影響力を持っていたことも想像がつきます。

アベルトは、わざわざ第二バレラスを作って遷都を計画しました。そしてヤマトの侵攻をチャンスと見たのか、バレラスタワーごとバレラスを破壊しようとします。

しかし、彼が本当に破壊したかったのは、イスカンダルガミラスを分断しようとする貴族たちだったのでしょう。だから彼はこう言うのです。

 

「ヤマトと共にバレラスは消滅する」

ガミラスはその尊い犠牲を持って、古き衣を脱ぎ捨てる」

「この第二バレラスが、イスカンダルガミラスの架け橋となる」

と。

アベルトにとって帝都バレラスは「古き衣」であり、これに対置される第二バレラスこそ「イスカンダルガミラスの架け橋」なのでした。裏を返せば、(第一)バレラスはイスカンダルガミラスを分断する溝の象徴だった。こうすると、『2199』のあのデスラーの行動にも一定の筋が通ることになります。

このネタが『ヤマトという時代』で拾われたということは、恐らく、『2205』にも関わってくるのでしょう。どのように本筋と絡めて回収するのかが、楽しみですね。