こんにちは。ymtetcです。
『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ、特に大ヒットした初代『ヤマト』と『さらば』には、一つの”あるある”があるような気がしています。今日はそれについて、考えてみたいと思います。
初代『ヤマト』と『さらば』における”あるある”だと私が思うのは、「無我夢中で戦っていたら、思わぬことになっていた」です。それは、初代『ヤマト』であればガミラス本土決戦であり、『さらば』であれば都市帝国との決戦にあたります。
前者は、「無我夢中で戦っていたら、ガミラスを滅ぼしていた」。後者は、「無我夢中で戦っていたら、大きな犠牲を払っていた(もちろん、途中でうすうす分かってはいたけれど)」。そうしてその後に共通するのが、「古代は思いつめる」ということです。「無我夢中で戦っていたら、思わぬことになって、古代は思いつめる」。
ここまでがワンセットなのかなと思います。
実はこのパターン、リメイクではあまり使われていません。ガミラス星での戦いが変化した『2199』は言うまでもありませんが、『2202』も違っています。『2202』の最終決戦は一見すると『さらば』と似た構成に見えますが、『2202』の古代は決戦前から既に思いつめているわけです。渦の中心核に波動砲を打ち込んで「やったんだ!」の『さらば』とは少し違いますよね。
今後の『ヤマト』では、この「無我夢中で戦っていたら……」のパターンをもう少し観たいなと私は思います。
私が『ヱヴァ』にハマったのは『Q』でした。それはもちろん庵野監督が『ヤマト』オマージュをやったことに”釣られて”の鑑賞でしたが、そこでハマることができたのは、『破』から『Q』に至るまでの過程が「無我夢中で戦っていたら、思わぬことになっていた」という構造で描かれていたこととも無関係とは思えないのです。観客の心をくるっとひっくり返すような展開は一つの王道かと思いますので、ぜひ取り入れてみて欲しいですね。