ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

『宇宙戦艦ヤマト』の現状と映像化されそうもない『Λ』

こんにちは。ymtetcです。

『スターブレイザーズΛ』の映像化、とくにアニメ化を望む声がちらほら見受けられます。私自身も、その思いには共感をおぼえます。『Λ』は映像で、それも吾嬬さんの絵を忠実に再現した映像で観てみたい、と思うことが多々あります。

一方、そうした映像化を求める声を見ると「非現実的だ」と思ってしまう自分もいます。なぜ『Λ』の映像化は難しいのか? 今日は『ヤマト』の現状についてまとめていきたいと思います。

〇派生作品を映像化することは……

『Λ』の映像化が難しい理由そのものは、とてもシンプルです。現在の『ヤマト』シリーズには、派生作品を映像化するだけの体力がないと思われるからです。

現状、『ヤマト』が映像化できているのはリメイクシリーズだけです。しかし、リメイクシリーズが継続的に映像化できているのは、『2199』人気によるところが大きい。しかもその『2199』人気も、大部分は原作『宇宙戦艦ヤマト』の人気によるところが大きい、と言えます。かつて社会現象を起こした原作の人気を基盤とすることでしか、現状の『ヤマト』は映像作品を作ることができていません

さらに、『Λ』も、あるいは『アクエリアスアルゴリズム』も、それ単体では、この脆弱なヤマトの人気基盤を超克するだけの爆発は、残念ながら見せていない……。

〇『ヤマト』が社会に求められる日は必ず来る

最近、田中圭一さんが『ラブライブ!』第一話と『ヤマト』第一話の類似性を指摘していました。これまでも、映画『バトルシップ』や『ガルパン』など、現状のヤマト以上のヒットを収めた作品に、ヤマトとの類似性を指摘する声もありました。

かつて一世を風靡したヤマトが持つ魅力には、普遍的な部分があります。その「らしさ」、魅力を失わない限り、ヤマトが必要とされる時代はいつか、必ずやってくると私は考えます。「ヤマトの復権」に向けては厳しい状況が続く現在ですが、『アクエリアスアルゴリズム』や『Λ』のように、新しさを追求しつつ、「らしさ」を失わない努力を止めるべきではないと考えます。

Λの映像化は叶わないかもしれませんが、いつかまた『Λ』のような新しい『ヤマト』が出てきた時に映像化できるだけの体力と信頼を、『ヤマト』というコンテンツに積み上げていけるのか。このまま、ただ衰退していくだけなのか。

リメイクシリーズで再び春・夏を迎えた『宇宙戦艦ヤマト』。再び冬の時代を迎えないために、作り手とファン、双方が試される時代になるかもしれませんね。