ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

物語は「知性の繭」へ:『スターブレイザーズΛ』第25話

こんにちは。ymtetcです。

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『スターブレイザーズΛ』第25話が更新されました。

今回のタイトルは「最強のセイレーネス」。リンネを指す言葉でしょう。

第17話「最強のトップネス」と対になる表現ですが、「最強のトップネス」は第22話でリンネを殺そうとしたミハイル。そう考えると理解が深まるかと思います。

とはいえ、アレクセイによれば「セイレーネスは49回前の宇宙のトップネス」。対になるというよりも初めから同じ存在であった、と考えた方がいいかもしれません。

さて、第25話は、前話でリンネがマークXニルヴァーナの戦艦)を破壊した場面からスタートします。どうやらセスが、これを「シナリオにない出来事」と呼んでいるようです。

トップネスたちは、第24話で登場したセイレーネスと戦っており、苦戦を強いられています。マークXを倒したリンネは、トップネスたちと合流しようとしています。

しかしセイレーネスは、一体ずつトップネスたちを行動不能にしていきました。そこでユウが体を張って局面を打開しようとするなか、勝ち筋が見えないリンネは自らの力を解放します。知性の繭が出現し、ユウは知性の繭の中へ、リンネを追いかけます。

これまでユウが見てきた夢の中では、ユウが「追いかけてくるなんて」とリンネに言われる場面がありました。まさにこの場面に繋がるシーンだと言えるでしょう。

 

感想としては、ここ数話に共通する「物語の収束」が引き続き見られます。さらに、序盤から展開してきた「ユウの記憶」(夢)と繋がる場面も引き続き見られ、物語が完結に向かっていることを伺わせます。

ただ今回は全体を通じて意外性……読み手(私)の感情の起伏が少ない回だったなと感じました。というのも、今回はトップネスたちが一方的に押されている、劣勢の場面が続いていたからです。そこに対してユウが体を張ることや、リンネが決断を下すことは、これまでの物語の流れや彼らの性格からして「よく分かる」。

前話は記事に起こしていませんが、父や弟の想いを継いだアレクセイの戦いと死、それを継ごうとするアビーと、自らの意志でセイレーネスと戦うトップネスたち、セスとマヤの回想など、読み手の心を動かす場面が多々ありました。

そう考えると、今回の第25話は、次回第26話(最終話?)に向けての前段階となる回だったのかなと思います。次回に期待ですね。

 

前回の記事で、「『3199』は前後編を3本+映画を1本のつもりで作ってはどうか」と述べました。思えば『Λ』も、奇数話は次回への振り、偶数話はその回収と位置づけて、ここまで連載を続けてきた作品です。この辺りの進め方も、あるいは参考になるかもしれませんね。