ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

【ヤマト黎明篇】『復活篇』に向けて架けるべき「橋」

こんにちは。ymtetcです。

今日は『ヤマト復活篇』の特異性と、そこから考える『黎明篇』のとるべきアプローチを考えていきます。

『復活篇』は従来の『ヤマト』に比して、政治・戦争の要素が強いと言えます。それは石原慎太郎さんの原案による部分も大きいのですが、大きな流れとしては、『復活編』が初めて企画された1990年代の『ヤマト』が持っていた方向性に由来するでしょう。

『復活編』とセットで企画された『2520』は、まさに政治・戦争を下敷きにしたドラマでした。しかし、0巻で極めて長尺の世界観設定の説明を盛り込んでいるように、『宇宙戦艦ヤマト』が政治・戦争ドラマに移行するためには、相当な知識的・設定的コストがかかります。ファンと作品のギャップを埋める必要があるのです。

さて、『復活篇』に話を戻しましょう。

『復活篇』が抱えていた一つの課題は、やはり前作たる『完結編』に対して、政治・戦争の要素が強くなっていたことだと考えます。しかも『復活篇』も『2520』同様、新設定が大半です。これを一発で楽しめというのは、正直難しかったと言わざるを得ませんね。

そこで『黎明篇』に期待したいのが、こうした設定・作風面での橋架けです。

『黎明篇』の「アクエリアスアルゴリズム」においては、既にリメイクシリーズにも通じるリアリティ路線への転換がなされています。この流れの上で、改めて『復活篇』に繋がるような政治ドラマのアップデートをすることができれば、『復活篇』の評価も変わってくるのではないでしょうか。