ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

市民権を得ていない『宇宙戦艦ヤマト』

こんにちは。ymtetcです。

私自身の感覚でしかありませんが、『ガンダム』シリーズは市民権を得ているのに『ヤマト』シリーズは得ていないように感じています。言い換えれば、『ガンダム』は社会のなかで生きているが、『ヤマト』は社会のなかで生きていないように思えるのです。

今日は、この問題について考えます。

 

これも私自身の体験ですが、私の生きてきた社会のなかでは、「『ガンダム』が好き」は普通でした。それに対して、「『ヤマト』が好き」は極めて珍しかったと言えます。

例えば、『ガンダム』好きは理由を説明しなくてもよいのですが、『ヤマト』好きはその理由を説明しなければならないのです。

 

さて、この違いはどこにあるのでしょうか。それは単純で、作品が出ているかどうかです。

私は20代ですが、少し先輩の世代にせよ、同世代にせよ、後輩の世代にせよ、いずれも彼らの人生に『ガンダム』の存在があります。

『SEED』『00』から、『AGE』や『オルフェンズ』まで。決して大流行していたわけではありませんし、全員が観ているわけではありません。しかしテレビ放送があることで、なんとなく『ガンダム』という存在を認知し続けているのが20代だと思います。

これに対して、20代にとっての『ヤマト』は、『大ヤマト』という権利上のトラブルの産物があり(ヤマト車検でそれなりに目にしていた)、次に現れるのは2009年の『復活篇』と2010年の実写版で、いずれもテレビシリーズではなく劇場作品です。テレビシリーズの形で公開されるのは、2013年の『2199』を待たなければならず、しかもそれ以降、テレビシリーズでの大々的な公開はありません。

 

もちろん、『ヤマト』も『ガンダム』のように次々と作品を出せばよかった、ということでもありません。できるならやりたかったけれど、不可能だった……のが現実でしょう。

とはいえ、これだけ「『ヤマト』復活」を志した作品が登場したにも関わらず、まだ「昔流行っていた作品」「昭和でブームだった作品」のイメージを脱することができていないのも現実です。

どのようにして、社会の中での市民権を取り戻していくか。あるいは、先入観を持たない”親も『ヤマト』を知らない世代”こそが、『ヤマト』最後の希望かもしれませんね。