『宇宙戦艦ヤマト』を次代に引き継ぐ最も簡単な方法
こんにちは。ymtetcです。
『宇宙戦艦ヤマト』を次世代に引き継ぐのは、かなり不可能に近いことが分かってきました。例えば『シン・ゴジラ』は広範にわたるヒットを記録しましたが、それが『ゴジラ』シリーズの次世代への継承に繋がっているかといえば、そうではありません。むしろシリーズの異端児として位置づけられている感さえあります。
そのなかで、『ヤマト』を次世代に引き継ぐことを可能にするには、やや強引な方法が必要ではないかと考えます。今日は、それについて書いていきます。
今回考えたいのは、『2199』の際に議論が盛んだった、いわゆる「『ヤマト』を『忠臣蔵』化する」アプローチです。
つまり、初代・第一作の『ヤマト』を、あらゆる視点から作り続けるのです。ドラマ化、実写化、コミック化、舞台化、ゲーム化。初代をひたすら焼き直し、再解釈し続けることによって、一つの「王道」として次世代に伝え続ける。それが仮に可能であれば、『宇宙戦艦ヤマト』を次世代に引き継ぐことはできると考えます。
というのも、『宇宙戦艦ヤマト』のタイトルを掲げた時点で、仮に初見であっても、観客はSF界のクラシック・古典である『宇宙戦艦ヤマト』を求めている側面があります。その需要にこたえるためには、いかなる形であれ、「最初の『宇宙戦艦ヤマト』」を再現することは、一つの有力な手段ではないでしょうか。
この視点に立った時に気になるのが、これまで出現した『ヤマト』作品を眺めてみれば、むしろ最初の『ヤマト』が異端児なのではないか、ということです。「期日までに目的地に到達して帰還する」とのフォーマットは、最初の『ヤマト』以降、何度も再現が試みられてきたものの、完全な再現には至っていません*1。
仮に、この「西遊記フォーマット」そのものに”名作性”があったのだとすれば、初代の焼き直しでなくとも、新作でこのフォーマットの再現に力を注ぐ価値は十分にあると考えます。この再現ができれば、「名作としての『ヤマト』」への需要に応えることができるのではないでしょうか。