ymtetcのブログ

偶数日に『宇宙戦艦ヤマト』を考えるブログです。

【ヤマト2205】アナライザーズこそ『2202』からの進歩

こんにちは。ymtetcです。

今日は、『ヤマト2205』に初登場したカラフルなアナライザー、通称「アナライザーズ」の果たした役割について考えていきます。

アナライザーズは、『2205』において「ゆるキャラ」の役割を果たしました。『ヤマト2202』になく、『2205』にあったもの。それはいい意味での「ゆるキャラ」です。

『2202』も『2205』も同じ福井脚本であるためか、やはり緊迫した場面が続く作品でした。もちろん、安田監督の作風もあってキャラクターの描写にこだわっている部分もありますが、本質的な部分は福井さんの作風が継続していると思われます。

そこにあった大きな違いこそ、アナライザーズです。

ヒュウガに乗艦している三色のアナライザーたちは、緊迫した場面にあって、観客の心を切らさないだけの「ゆるさ」を提供してくれました。

その秘密は、彼らがロボットである点にあります。例えばヒュウガが危機に陥った時、アナライザーズは少しパニックになったり、互いを支えあったりしていました。これがもし人間のキャラクターであれば、癒しというよりも「何やってんだ」とのツッコミが入るでしょう。(こういうと旧作のアナライザーが怒りそうですが)アナライザーズは人間でないからこそ、マスコット的にあたふたする描写が許されるのです。

観客の大半は軍人ではなく、一般人です。軍人は危機にあっても落ち着いて対処する姿が求められますが、観客からすれば、そこに魅力を感じる部分はあるとはいえ、必ずしも共感するわけではありません。その意味で、「あたふたする」ことが許されるロボットたちは、観客からすればある種”人間らしく”見えるでしょう。ちょうど、『クローンウォーズ』シリーズのバトルドロイドが「かわいい」と言われるように、です。

この「ゆるキャラ」の存在が、『2205』という作品に一定の”わかりやすさ”をもたらしていたのではないでしょうか。